池江璃花子、疲れで「体動かない」のに4冠!得意100バタは大会新

スポーツ報知
手を振って声援に応える池江

◆ジャカルタ・アジア大会 第4日(21日)

 池江璃花子(18)=ルネサンス=が得意の100メートルバタフライを56秒30で制した。自己記録更新はならずも、大会新記録で今大会4つ目の金メダルを獲得。第2泳者を務めた800メートルリレーでは中国に敗れて銀に終わり8冠の夢はならなかったが、2014年仁川大会でMVPに輝いた萩野公介の4冠に並んだ。22日は混合400メートルメドレーリレーに出場。日本競泳女子の歴代最多タイの5冠に挑戦する。

 疲れていても池江は強かった。得意の100メートルバタフライは56秒30の大会新。最もこだわりを持つ種目で、世界3人目の55秒台突入こそお預けとしたが、今大会4冠目をしっかりゲットした。「予選の後は大会記録も難しいんじゃないかというくらい疲れていたけど、決勝ではしっかり体も動いて、気持ちも上がった」。第2泳者を務めた最後の800メートルリレーでは銀で、全種目Vはならず。それでも5個目のメダルは手に入れた。

 さすがの最強JKも疲労困ぱいだった。先日のパンパシフィック選手権から、この日まで20レースをこなした。午前の100メートルバタフライ予選後は「ぜんっぜん体が動かなくて。今までにないくらい全く動かない」と明かすほどだった。それでもストレッチを入念にこなしてコンディションを整えた。

 後半のビルドアップがひとつのテーマだった。今季世界最高の56秒08をマークした11日のパンパシ100メートルバタフライ決勝。前半を世界記録を超えるペースで折り返しながら、後半はガス欠寸前に陥った。50メートルのターンの後、ドルフィンキックが強い米国選手の動きが目に入り、思わずテンポアップし過ぎたのが一因となった。

 「前半を抑えめに、残り25メートルから力を振り絞る感じで泳いだ。レースプラン的には完璧というか、すごくいいレースができた」と課題を消化しながら勝ったのは収穫だった。22日は混合400メートルメドレーリレー。日本競泳女子最多の5個目の金メダルに、仕切り直して挑む。(太田 倫)

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