小関也朱篤「瀬戸に感銘」200平泳ぎVの裏側

スポーツ報知
男子200メートル平泳ぎで金メダルの小関也朱篤

 ◆ジャカルタ・アジア大会第4日(21日)

 日本男子の意地がぶつかり合う、壮絶なデッドヒートだった。男子200メートル平泳ぎは小関也朱篤(26)=ミキハウス=が2分7秒81で制し、0秒01差の2位に渡辺一平(21)=早大=が入った。逃げる小関、追う渡辺。ほんの爪1つ分くらいの差か…、ベテランが逃げ切った。

 「いやあ…きつかったす。ラスト20メートルは死ぬかと思った。死んだ割には粘った」と、小関は大きく息をついた。東京五輪での優勝タイムを2分5秒台と想定し「前半を1分00秒台」と設定した。渡辺の持つ世界記録を超えるペース。「何も考えずに」フルスロットルでぶっ飛ばした。

 小関の脳裏に、1人のスイマーの姿が焼き付いていた。代表のチームメート、瀬戸大也である。「瀬戸が前半から攻めたレースをパンパシ、アジア大会でやっている。僕は非常に感銘を受けまして。感動させてもらった」。瀬戸は確かにここのところ前半からアグレッシブなレース展開を見せている。種目は違えど、その姿が、小関の胸を打ったのだ。

 がむしゃらに金メダルをもぎ取り「うまくまとめるレースは絶対にしたくなかった」と小関。渡辺は言った。「小関さんの気迫に負けたんじゃないかと思う」

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