森末慎二氏「新証言出てくるかも」…体操・宮川紗江へのパワハラ問題で第三者委設置

スポーツ報知
17年、練習で速見コーチ(奥)のチェックを受けながら演技する宮川紗江

 体操女子で16年リオ五輪代表の宮川紗江(18)が、日本体操協会の塚原千恵子・強化本部長(71)からパワハラを受けたと告発したことを受け、同協会は30日に都内で「対策会議」を急きょ開き、第三者委員会を設置して調査することを決めた。前日の会見では宮川から正式な申し入れがあれば調査する、としていたが、一転して方針転換。協会の具志堅幸司副会長(61)は「18歳の少女(宮川)がウソをつくとは思えない」として、問題の全容解明が必要との考えを示した。

 ◆ロス五輪鉄棒金メダリスト・森末慎二氏の目

 29日に日本協会が開いた会見については、「(宮川から)書面が来たら調査する」といった発言があり正直、少しひどいなと感じていたところもあった。さすがに1日たって、報道の量や周囲の反応を見て、日本協会も焦ったのだろう。緊急に会議を開き、第三者委員会を設置する判断に至った。協会の中で調査を進めると、(塚原夫妻の)権力の強さが出てしまう場合も考えられるので、協会とは一切関係のない外部の方が調べていく方が、公平に調査が進むと感じる。

 塚原強化本部長は「そんなこと言っていない」と紗江の告発を否定したが、他にも嫌みを言われてきたり、不快と感じることを受けてきた選手もいると聞いたこともある。現役選手だけでなく、これまで体操界をけん引してきた先輩選手からは、実際に紗江を応援するようなメッセージもあり、これからさらに新たな証言が出てくるかもしれない。(84年ロス五輪鉄棒金メダリスト)

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