池谷幸雄氏、27年前の女子体操ボイコット事件の真相を激白「あの時代は握りつぶせた」

スポーツ報知
池谷幸雄氏

 体操のバルセロナ五輪銀メダリストの池谷幸雄氏(47)が1日放送の日本テレビ系報道番組「ウェークアップ!ぷらす」(土曜・前8時)に生出演。体操女子で16年リオ五輪女子代表の宮川紗江(18)が日本協会の塚原千恵子強化本部長(71)からのパワハラを告発したことに関連し、1991年11月の全日本選手権で参加女子選手91人中、55人が出場をボイコットした事件について見解を示した。

 池谷氏は今回、宮川が告発したパワハラ問題を「昔からあるお話というか、そういう噂もありましたし、ボイコットという事件が91年にありましたから、そういうことはボクが現役の時から聞いていました」と切り出した。

 池谷氏が指摘した「ボイコット」とは91年11月に開催された全日本選手権で女子選手が参加91人中、55人が出場をボイコットしたという騒動。審判の採点に不満を抱いた選手らによる行動で、背景には日本協会の女子執行部体制への反発があったとされる。

 当時、朝日生命クラブの監督を務めていた塚原光男氏が同年4月に女子競技委員長に就任していたが、就任後は、朝日生命クラブ所属の選手の採点が優遇される場面があったり、世界選手権の代表も7人中3人が同クラブ所属の選手が占めたりするなどしていた。それに反発してボイコットが起き、この問題後、塚原氏は競技委員長を辞任している。

 当時、現役選手だった池谷氏は「審判団が朝日生命のOBばかりで点数の出方が朝日生命だけ違うということだったりとか」と振り返り、ボイコットの背景を「大きいのは引き抜きの部分じゃないかなと思う。全国から強い選手が出て来たら、それを引き抜いてしまって全部朝日生命に集めていたという。引き抜きがあったかどうかは別にして、朝日生命に集まっていたというのはハッキリした事実なので、そういう部分が全国の体操指導者の先生方がたまりたまってボイコットになったと聞いています」と指摘した。

 辛坊治郎キャスター(62)から「その後も体操界は変わらなかった?」と問われると池谷氏は「今の時代ならこういうことになっていたと思うんですけど、あの時代は、そこまでマスコミ、メディアが発達していなかったので、SNSもありませんでしたし、そういう意味である意味握りつぶせた、抑えることができたと思うんですね」と持論を展開していた。

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