池江璃花子、6冠女子初MVPに「え~! びっくり」賞金550万円ゲット

スポーツ報知
アジア大会のMVPに輝き、笑顔でトロフィーを掲げる池江璃花子(カメラ・相川 和寛)

◆ジャカルタ・アジア大会(2日)

 競泳で1大会のアジア女子で最多となる6冠に輝いた池江璃花子(18)=ルネサンス=がOCA(アジア・オリンピック評議会)が制定するMVPを受賞した。大会最終日に正式発表された。日本勢の受賞は2大会連続4回目で、海外勢含めて女性としては史上初の快挙となった。賞金は5万ドル(約550万円)。池江は閉会式では旗手の大役も務めた。16日間の熱戦に幕が下り、次回大会は22年に中国・杭州で開かれる。

 また新たな勲章が加わった。一度帰国していた池江だったが、この日朝に再びジャカルタ入りして、MVPの授賞式に臨んだ。冒頭には「Thank you so much. I’m so happy」と英語であいさつ。女子初の快挙に「え~! びっくり。初めてなのはすごくうれしい」と声を弾ませた。

 「全種目VとMVP獲得」を公言して臨んだ今大会。当初、スポンサーが定まらず大会MVPは決めない方針だったが、大会前半の池江の大活躍もきっかけとなって再検討。最終的にOCAが選ぶ形で制定された。18歳の驚異的なパフォーマンスがアジアを動かした。

 「MVPが一回なくなってさみしかったけど、再検討してもらって、すてきな賞を頂いて光栄に思います」。MVP復活の一報は8月末、東京ディズニーランドに遊びに向かう電車の中で、三木二郎コーチ(35)からのLINEで知った。有力候補と報じられ「ニヤけが止まらなかった」という。

 100メートルバタフライなど、出場した個人4種目を全て制し、リレー2種目を加えて6冠。競泳の西側よしみが70、74年大会でマークした日本勢の1大会最多記録5個を44年ぶりに塗り替え、アジア女子としても最多となった。賞金の使い道は「とりあえず貯金して、おいしいご飯を食べに行きたい。まずは焼き肉を食べたい。おすしとかちょっと日本食っぽいものも…」と喉を鳴らした。

 日本の競泳陣には縁起のいい賞だ。過去受賞した北島康介、萩野公介はともに2年後の五輪で金メダルを獲得している。「この賞で、本当に自分がアジアトップになれた実感がある。(五輪まで)長いようで短い2年間。母国で最高のパフォーマンスをできるように努力したい」。閉会式では旗手にも抜てきされたスーパーJK。名実ともにアジアの顔として、東京五輪に臨む。(太田 倫)

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