17歳の新星ビロディドに前回女王・渡名喜「悔しい」完敗 

2018年9月22日6時10分  スポーツ報知

 ◆柔道世界選手権第1日 ▽女子48キロ級(20日、アゼルバイジャン・バクー)

 【20日=林直史】開幕し、女子48キロ級に驚異の新星が現れた。前回女王の渡名喜風南(23)=パーク24=が、決勝でダリア・ビロディド(ウクライナ)に完敗。17歳での世界選手権史上最年少優勝を許した。男子60キロ級は高藤直寿(25)=パーク24=が2年連続3度目の優勝。準決勝では最大のライバルの永山竜樹(22)=東海大=に勝利し、2020年東京五輪代表争いへ大きくアピールした。永山は銅メダルを獲得した。

 日本が伝統的に強さを誇ってきた女子48キロ級に厳しい現実が突きつけられた。前回女王の渡名喜が、決勝でビロディドのリーチを生かした大内刈りの餌食となり、一本負け。身長148センチと小柄な23歳にとって、24センチの体格差がある難敵だった。映像を何度も見返して対策に取り組んできたものの、今年に入って3戦全敗となり「悔しい限り。やってきたことが少ししか出せなかった」と号泣した。

 17歳のビロディドは国際柔道連盟によると、93年大会を18歳0か月で制した田村(現姓・谷)亮子を抜き、男女を通じて世界選手権で史上最年少優勝となった。最軽量級では目を引く172センチの上背を武器に頭角を現し、今年のグランドスラム(GS)パリ、GSデュッセルドルフで優勝するなど国際大会30連勝。「世界女王になったなんて信じられない」と歓喜した“美し過ぎる柔道家”と呼ばれる新星は、20年東京五輪でも日本の大きな壁となりそうだ。

 女子48キロ級は谷亮子氏が90年代前半から世界を長くリードするなど、日本女子の看板階級だった。現在も渡名喜とリオ五輪銅メダルの近藤亜美(23)=三井住友海上=が激しい代表争いを繰り広げるが、世界を見据えれば、今後は国内での競争以上に打倒・ビロディドが大きなテーマとなりそうだ。五輪でも初日に行われ、全体の流れも左右する階級だけに、女子の増地克之監督も「彼女を倒さない限り、金メダルはない。ビロディド包囲網を作って、しっかり戦っていきたい」と危機感を強めた。

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