田代未来、3度目出場で銀メダル 世界女王に敗れるも「もっと自分は強くなれる」

スポーツ報知

◆柔道世界選手権 第4日 ▽女子63キロ級決勝 ○アグベニェヌ(払い巻き込み、延長4分50秒)田代●(23日、アゼルバイジャン・バクー)

 【23日=林直史】女子63キロ級の田代未来(24)=コマツ=は3度目の出場で初の銀メダル。準決勝で16年リオ五輪女王のティナ・トルステニャク(スロベニア)を下したが、決勝で世界女王のクラリス・アグベニェヌ(フランス)に敗れた。日本勢は男女とも開幕から4日連続で全10人がメダルを獲得した。

 田代が世界女王と真っ向からぶつかり合った。延長の末、払い巻き込みで一本を奪われたが、アグベニェヌから「五輪の決勝でまたやろう」と抱擁を求められた。過去1勝7敗の尊敬する相手から認められ「悔しい気持ちもあるけど、この舞台で戦えて、やっとスタートラインに立てた。必ず勝ちたいと思う選手がいるので、もっともっと自分は強くなれる」。さまざまな感情が詰まった涙が流れた。

 5位だったリオ五輪後、左手首の手術を受けた。実戦から離れ、アグベニュヌらの試合を外から見て「この人たちに挑みたい。もっと強くなりたいという気持ちになった」。自身が不在だった昨年、63キロ級は国際大会の実績不足で派遣を見送られた。「次は私が出るぞ」。第一人者として期するものがあった。過去2度は銅メダルだったが、壁も一つ越えた。「まだまだ弱いけど、少しずつ前に進めているかな」。もう一段は2年後までに上がってみせる。

スポーツ

×