山梨学院大・佐藤史織、大けが乗り越え初優勝「柔道ができることが本当にうれしい」

2018年9月30日6時35分  スポーツ報知
  • 組み合う佐藤(右)。女子63キロ級を初制覇した

 ◆柔道 全日本学生体重別選手権第1日(29日、東京・日本武道館)

 男女8階級が行われ、女子63キロ級では佐藤史織(山梨学院大4年)が、決勝で幸田奈々(帝京科学大3年)を延長の末に指導3つによる反則勝ちで初優勝した。昨年は準優勝に終わり、ここ1年ほどはケガに泣くなどした苦労人が、初めて日本一のタイトルを手にした。同78キロ級では、前回女王の泉真生(山梨学院大4年)が、決勝で鈴木伊織(環太平洋大3年)を合わせ技で下すなど実力を発揮。大会2連覇を果たした。

 念願の初優勝が決まると、佐藤は喜びをかみしめるように天を見上げた。「去年は2位で悔しかったので、今年は絶対に優勝したいと思っていた。本当にうれしいです」と笑顔がはじけた。小2から始まった柔道人生で初という全国の頂点に立った。「今までずっと2位が最高だったので、(大学生活最後の)今年に勝ちきることができて、本当に良かった」と感慨深げに話した。

 日本一を手に入れる戦いに苦しんだ。懸命に攻めるが、相手の幸田も粘って決め手を欠いた。一進一退の攻防のまま、互いに指導を一つずつ受け、延長戦に突入。ただ佐藤はそこで受けに回らず攻め続け、指導3つによる反則勝ちで頂点に立った。「気持ちで負けたくなかった」と胸を張った。

 決勝戦同様に、この1年は故障に泣かされた。昨秋に右膝前十字じん帯断裂の大けがを負い、直後の全日本学生体重別団体優勝大会や講道館杯を棒に振った。約半年後となる今年6月の全日本学生優勝大会では同じ箇所を痛めた。「最初は膝を曲げられず、練習にもならなかった。不安しかなかった」という状態だった。だが、周囲の「絶対にできる」という励ましに支えられた。けが防止のため、下半身の筋トレも懸命に取り組んだ。佐藤は「周りの方々が励ましてくれたり、マッサージをしてくれるなど支えてくれた。本当に感謝しかない」と頭を下げた。

 次の目標は、昨年出場できなかった10月の全日本学生体重別団体優勝大会と11月の講道館杯でのリベンジだ。「今は柔道ができることが本当にうれしい」。苦難を味わって強くなった佐藤が、さらなる飛躍を遂げる。(三須 慶太)

 ◆佐藤 史織(さとう・しおり)1996年4月19日、大阪・東大阪市生まれ。22歳。3段。愛媛・新田高を経て山梨学院大。得意技は袖釣り込み腰。162センチ。

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