【レスリング】山梨学院大・乙黒兄弟、世界一へ!兄・圭祐パワーアップ&弟・拓斗低空タックル

2018年10月1日6時10分  スポーツ報知
  • 世界一を目指す乙黒圭祐(右)と弟・拓斗はともに「NO1ポーズ」を取る
  • 気合のこもった表情でタックルに入る圭祐(左)
  • 低い構えからのタックルで世界一を狙う拓斗(左)

 目指すは兄弟世界一だ! レスリングの世界選手権は20日、ハンガリー・ブダペストで開幕する。笛吹市出身で、男子フリー70キロ級日本代表・乙黒圭祐(21)=山梨学院大4年=、同65キロ級代表・乙黒拓斗(19)=同2年=の兄弟はともに初出場。兄・圭祐は鍛えてきたパワー、弟・拓斗は日本伝統の低いタックルを武器に、強豪ぞろいの海外勢を撃破し、世界の頂点を狙うと誓った。

 世界の大舞台が徐々に近づいてきても、乙黒兄弟に緊張の色は見られなかった。兄・圭祐が「兄弟で世界選手権に出るのが、今年の目標のひとつだった。初めてだし、楽しみの方が大きい。不安は特にない」。弟の拓斗も「『ああ、あるんだなあ』みたいな感じ」と、そろって大物感を漂わせた。

 目標は「やるからには優勝」と口をそろえた。もちろん厳しい舞台なのは分かっている。そのため、圭祐は肉体改造に努めてきた。今春のアジア選手権やW杯で海外勢と戦い「技術で(タックルなどが)いいところに入っても力でやられて、攻めきれないところがあった」とパワー不足を痛感したという。

 その後、体幹トレなどで全体的にフィジカル面を鍛えた。「3%ほど体脂肪が落ちて、筋力がアップした。パワーもついたと思う」と“成長”を実感している。9月中旬の全日本合宿中に右足首を負傷したが「課題だったパワーを鍛えるのに集中できると思っている」とプラス思考で取り組んでいる。

 一方の拓斗は、日本の伝統ともいえる低い姿勢からのタックルで海外勢に対抗しようとしている。「海外選手とはパワーも骨格も違う。ただ、構えは高い。相手が力を出しづらいレスリングをしたい。低い姿勢で戦うことによって相手がバテやすくなると思う」と解説する。さらに拓斗には記録がかかる。19歳10か月での世界選手権Vなら、恩師の高田裕司監督(64)が1974年大会で達成した20歳6か月を抜き、日本男子最年少世界王者となる。「世界は甘くはないが、抜きたい」と気合を入れた。

 乙黒兄弟の究極目標は2020年東京五輪での金メダル。圭祐が「世界での自分の立ち位置の目安になる」と話せば、拓斗も「ここで一度、世界の舞台を経験して良い点と悪い点を洗い出して課題を直せれば」と東京五輪への試金石とするつもりだ。最大の夢に近づくためにも、初の世界選手権で大暴れする。(三須 慶太)

 ◆乙黒 圭祐(おとぐろ・けいすけ)1996年11月16日、笛吹市生まれ。21歳。石和南小でレスリングを始め、石和中1年時に全国中学生選手権で2位、2年春からJOCエリートアカデミーに入校。帝京高(東京)から山梨学院大に進学。昨年のえひめ国体成年男子フリー65キロ級で優勝。同年12月の全日本選手権では同70キロ級でV。176センチ。

 ◆乙黒 拓斗(おとぐろ・たくと)1998年12月13日、笛吹市生まれ。19歳。4歳から山梨ジュニアレスリングクラブで競技を始めた。石和南小卒業後、JOCエリートアカデミーに入校。高校は帝京(東京)に進んだ。高校総体では史上4人目の3連覇。15年世界カデット(17歳以下)選手権フリー54キロ級で優勝。17年春から山梨学院大に進学。今年の全日本選抜選手権フリー65キロ級で優勝。173センチ。

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