【箱根予選会】本戦出場を逃した選手の気持ちはよく分かる…元箱根“敗因”記者が述懐

2018年10月14日7時10分  スポーツ報知
  • 箱根駅伝予選会、集団でまとまって走る

 ◆報知新聞社後援 第95回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=来年1月2、3日)予選会(13日、東京・立川市の陸上自衛隊立川駐屯地スタート、国営昭和記念公園ゴール=21・0975キロ)

 立川市の国営昭和記念公園には多くの駅伝ファンが詰めかけ、各校の色とりどりののぼりがひしめく。「本来、予選会はひっそりと行うものなんだけどね」。大東大を4度、箱根駅伝優勝に導いた青葉昌幸・元監督(76)=現関東学生陸上競技連盟名誉会長=のつぶやきに私は同感した。

 昭和の終わりから平成の初め。低迷していた東洋大の選手だった私は4年連続で予選会に出場した。当時の会場は大井埠(ふ)頭。休日の港湾地区には人影はなく、寂しさが漂う。その雰囲気が緊張感をさらに増加させた。3年時は全体29位、チーム2位と4位通過に貢献できたが、4年時には金縛りに遭ったように体が動かず、大ブレーキ。母校が45年ぶりに本戦出場を逃す“敗因”になった。

 現在、予選会は本戦のような盛り上がりを見せているものの、選手や監督にとって、その本質は変わらない。新春の箱根路には緊張感と高揚感があるが、秋の予選会には緊張感しかない。結果的には楽々とトップ通過した駒大の大八木監督もスタート前は目をつり上げていた。

 現在、4年連続でシード権を獲得している中央学院大の川崎勇二監督(56)は全選手を引き連れて観戦に訪れていた。決して高みの見物ではない。「シードを逃したら、この厳しい戦いが待っているということを身を持って感じてもらうために毎年、来ています」。川崎監督の次女は今年度の学連幹事長の和葉里(やより)さん(東洋大4年)。成績発表の大役を担う娘に対し「学校名を言い間違えないように」と、こちらも緊張感を漂わせていた。

 麗沢大、亜大、専大。惜しくも本戦出場を逃した選手の気持ちはよく分かる。あれから30年近くたった今でも時折、大井埠頭で金縛りに遭っている夢を見る。(竹内 達朗)

箱根駅伝
その他
今日のスポーツ報知(東京版)
報知ブログ(最新更新分)一覧へ