【大学女子駅伝連載】〈下〉城西大、日本一2度のOB赤羽夫婦が復権導く

スポーツ報知
笑顔でポーズを決める城西大の選手たち

 城西大が“赤羽新体制”で上位を狙う。今春、卒業生で11年大邱世界陸上女子マラソン5位の赤羽有紀子さん(39)がコーチ兼アドバイザー、夫の周平さん(39)が監督に就任。関東大学女子駅伝は8位に終わったが、周平監督は「ケガ人の多かった4月を考えればよく走ってくれた。全日本は前半区間から攻めていきたい」と上り調子のチームに手応えを感じている。

 有紀子コーチは週3日、栃木の自宅から車で2時間かけて埼玉・坂戸キャンパスへ。周平監督は単身赴任の形で家を借り、朝練から指導している。初の指導となる有紀子コーチは「在学生の頃を思い出しながら見守っています。もう一段階、ギアを上げられると思う」。ママさん選手として活躍した経験も生かして、女子チームを支えている。

 選手からの信頼も厚い。日本選手権1500メートル4位の上田は「監督はすごく緻密に練習を考えてくれますし、夏を越えてイメージは上がってきています」。赤羽夫妻も学生時代に使ったクロカンコース(1周約1・7キロ)を週2~3回走り込み、脚力強化もバッチリだ。

 過去2度の日本一は周平監督が主務、有紀子コーチがエースとして在籍した4年の中で達成。優勝請負人としての責務もあるが「現状の力で、どれだけ耐えられるかという1年。その中でチャンスをつかめたら」と周平監督。目標は富士山女子駅伝(12月30日)出場権を得られる12位と控えめだが、復権への足がかりにするつもりだ。(太田 涼)=おわり=

 ◆城西大 1965年創立。埼玉・坂戸市にキャンパスがある。女子駅伝部は89年に創部。94年に実業団の本田技研で活躍した鈴木尚人監督が就任したのをきっかけに強豪へ躍進し、98年、2000年に全日本大学女子駅伝で優勝。05年ヘルシンキ世界陸上マラソン代表の江田良子らもOG。

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