19歳の楢崎明智が、東京五輪種目の複合をドヤ顔V「若さの力で勝った!」スポーツクライミング・アジア選手権

スポーツ報知
複合で初優勝した楢崎明智(中央)

◆スポーツクライミング アジア選手権 最終日(11日、鳥取・倉吉体育文化会館)

 2020年東京五輪で実施される複合の男子決勝が行われ、楢崎明智(19)=TEAM au=が初制覇した。五輪出場枠がかかる来年8月の世界選手権(東京・八王子)切符を獲得した。

 ◇複合男子決勝成績

 〈1〉楢崎明智〈2〉杉本怜〈3〉パン・ユーフェイ(中国)〈4〉藤井快〈5〉チュンチー・ショージ・チャン(香港)〈6〉高田知尭

 スピード、ボルダリング、リードの3種目で順位を争う複合。楢崎はスプリント種目のスピードで自己最高タイムを更新して2位で進み、9日に優勝した得意種目のボルダリングでは長い手足を生かして、一人だけ全4完登の1位で5人のライバルを圧倒。最後のリードも2位で終え、アジア王者に輝いた。

 試合後のフラワーセレモニーでは感極まり、「うれしいですと、それぐらいしか言えないぐらい、うれしいです」と喜んだ。

 16年ぶり国内開催のアジア選手権は5日間の過密日程となり「気持ちの勝負になった」。10日間開催の世界選手権の半分のスケジュールで、複合では種目間のインターバルが「ほとんどゼロ。え!? ウソでしょ!? って言うぐらい、ありえない」という状況に。それでも「この複合では優勝したかった」と貪欲になった。

 ボルダリングでは「頑張りすぎちゃって、あ! 動かねぇっ(汗)」と、右の二の腕や右太ももの筋肉がつるピンチに陥ったが、観客の声援を力に変えて全完登で乗り越えた。19歳の長身クライマーはドヤ顔で「若さの力で勝ちました! 若いってのは有利ですねっ」と胸を張った。

 9月の世界選手権の複合で5位だった兄の智亜(ともあ、22)は、今大会はコンディション不良で欠場。兄と目指す20年東京へ向けて「これでちょっとはトモといい勝負ができるかな。来年の世界選手権までにちゃんと強くなっておかないとっ」と意気込んだ。

スポーツ

×