平野歩夢、スケボーで東京五輪「挑戦」

スポーツ報知
ユニクロのグローバルブランドアンバサダー就任発表会見で、ウェアについてコメントする平野歩夢

 2月の平昌五輪スノーボード男子ハーフパイプ(HP)で2大会連続の銀メダルに輝いた平野歩夢(あゆむ、19)=木下グループ=が13日、都内でユニクロとの契約発表会見に出席した。平昌直後には、2020年東京五輪で新採用されるスケートボードへの取り組みに迷いも見せていたが、この日はついに「スルーするわけにはいかない」と“二刀流”に挑戦する意欲を示した。

 衣料品大手「ユニクロ」とのグローバルブランドアンバサダー就任契約を発表した晴れの場で、平野はスケートボードが東京五輪に採用されたことについて、「スルーするわけにはいかない気持ちは感じている。一つの挑戦として、自分の成長のために頑張ろうと思う」と力強く口にした。

 平昌直後は、スノボとの兼ね合いで「まだ覚悟や整理がついていないので、はっきり決めていない」「約束はできない」など迷いもあったが、この日は明確な“二刀流宣言”と取れる言葉だった。

 スケートボードでは、5月の日本選手権をストリートで制した池慧野巨(けやき、17)ら国内にも強力なライバルがいるが、8月のアジア大会で日本代表が初編成されるなど五輪競技としては動き出したばかり。スケートボード場を運営する新潟・村上市の実家で、「スノボと同じタイミング」で4歳から父・英功さんの指導を受け、競技に親しんできた平野にも、代表争いに割って入る余地はあるはずだ。

 スノボHPで五輪金メダル3個の宿敵、ショーン・ホワイト(32)=米国=も東京五輪への挑戦を明言しており、夏季五輪で再戦の可能性も見えてきた。これまで日本勢では、夏、冬の両五輪でメダルを獲得した選手はいない。平野の決意は、二刀流の代名詞・大谷翔平のように、大舞台での夢の実現につながっていく。(宮下 京香)

 ◆東京五輪のスケートボード競技 若者の人気が高く、追加種目として採用された。街の階段や手すり、縁石やベンチなどを模したコースでトリック(技)の難易度や完成度を競う「ストリート」、複雑な形をしたくぼ地状のコースで行われ、空中に飛び出した時に繰り出すトリックを中心に競う「パーク」の2種目を実施。出場数は各20人で、国・地域別の最大枠は3。出場権は19年世界選手権上位者や、指定大会での獲得ポイントによるランキングで決まる。また、日本は男女各種目1人の開催国枠を得ている。

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