28歳・永関博紀さん、自転車のギネス世界記録認定「挑戦から得られる出会いと経験を追い求めて」

スポーツ報知
7月の日本列島縦断で、北海道遠別町の公道を走る永関さん

 北海道・砂川市出身の永関博紀さん(28)が14日、ギネス世界記録に申請していた「自転車による日本縦断の最速走破記録」が正式認定され、喜びのコメントを寄せた。

 「かなり、うれしい。応援してくださる方々の、新たなチャレンジのきっかけになれば嬉しいです」。13日に正式認定の知らせを受け、素直な心境を明かした。

 今年7月に北海道・宗谷岬から鹿児島・佐多岬までの約2700キロを、自転車で7日と19時間37分かけて完走。イタリア人プロロードレーサーが持っていた既存記録を21時間近く更新した。時には道の駅で仮眠を取るなど、最後は全身傷だらけの状態でゴール。「覚悟と行動量が伴えば、何もないニートから、これだけの人生の変化量を作れる。同じように模索を続ける人たちに刺激を与えられるのでは」。そんな思いが、永関さんを突き動かしてきた。

 小樽商科大を卒業後、大手IT企業に就職したが、「作り手ではなく、出る手として感動を届けたい」と2年で退職。お笑い芸人に挑戦するなど試行錯誤を繰り返し、昨年7月から自転車での世界記録更新を目指してきていた。

 将来的な目標は、米国、豪州、南米、アフリカ、ユーラシアの「世界5大陸最速走破」。9月には米国横断(7200キロ)に挑戦したが、時速60キロで走行中に強風を受けて転倒。2300キロ地点のカリフォルニア州・サンバーナーディーノで断念していた。

 それでも、今回の吉報を受け「『神様がまだ諦めるな』と言ってくれている気がする。挑戦から得られる出会いと経験を追い求めて、2つ目の世界記録を取るためにも、またリベンジします」と永関さん。来夏に再び、米国横断を目指し海を渡る。(宮崎 亮太)

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