山学大、“地産地強”で箱根駅伝3年ぶりシード奪還へ
スポーツ報知
山梨学院大の陸上部が、クラブハウスでの食事に地元の農産物を積極的に取り入れて、正月の箱根に挑む。9月から山梨産の食材を中心に納入する業者に変更。「どんなメニューを食べるか、という以前に、どんな“もの”を食べるかというところを突き詰めました」と上田誠仁監督(59)は狙いを説明した。
厨房機器も入れ替えた監督は「山梨という地方にある大学だから、素性の分からない冷凍食品を使うよりも、生産者の顔が見える食材を使えるメリットがある」と続けた。
調理を担当する深沢和也さん(49)は「既製品は使いません。ハンバーグなども肉から作ります。最近では牛すじカレーが人気でした。牛すじは甲州牛です」とこだわりを明かした。野菜は地元の畑から直送。納豆は納豆工房せんだい屋(笛吹市)から格安で納入してもらっている。シャインマスカット、巨峰などフルーツも自由に摂れることもあり、うらやましい限り。見栄えが良くないなどの理由で流通に乗らないものを、格安で回してもらっている。食費は変わっていないという。また同大学の健康栄養学部の協力も受け、たんぱく質多め、脂質少なめ、などと長距離ランナー向けの栄養バランスが考慮されている。
副主将の久保和馬(4年)は「メニューは豊富になりました。毎回楽しみです」と語る。「学生には、そういう地元との結びつきを、温かい応援だと思って欲しい。『頑張れ!』と声をかけられなくても、頑張ろうと思うようになるのは大事」と上田監督。“地産地強”で3年ぶりのシード奪還に挑む。(西村 國継)