駅伝で写真判定、山梨学院女子が連覇 アンカー伊藤「若干前にいた」

スポーツ報知
Vサインをしながらゴールに飛び込んだ伊藤(左)

◆男子71回、女子27回 関東高校駅伝(18日、埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場発着=男子7区間42・195キロ、女子5区間21・0975キロ)

 男女各48校が参加して行われ、全国高校駅伝(都大路)県代表の山梨学院女子は、錦城学園(東京)と1時間9分36秒の同タイムでゴール。写真判定の結果、2年連続3度目の優勝を果たした。16年に初優勝し昨年2位の山梨学院男子は1区で25位と出遅れが響き14位。15年の18位以来となる2桁順位に終わった。

 山梨学院アンカーの伊藤夢(2年)が、錦城学園の背後から競技場に姿を現すと、スタンドがどよめいた。トラックを走りながらその差をジリジリと差を詰め、直線に入ると横一線。右手で連覇を示すVサインを作り、伊藤は力をふりしぼりゴールに飛び込んだ。

 優勝校が発表されたのはゴールから約20分後。公式記録では小数点以下まで出ないが、記録担当員によれば、山梨学院が写真判定で0・01秒、約6センチ先にゴールに到達していたという。「ゴールテープを切る時は若干前にいたので」と伊藤。機械判定より、自分自身が勝利を確信していた。

 1区(6キロ)ではエース小笠原朱里(3年)が3年連続区間賞の快走でチームを勢いに乗せた。「役目は果たせたんじゃないかと思う」と小笠原。主将の真田ひまり(3年)が2区(4・0975キロ)で10秒差の3位と後退したが、3区(3キロ)川下玲奈(2年)が再び先頭集団に食い込んだ。米原千尋(2年)が錦城学園とのマッチレースに持ち込み、昨年1年生ながら都大路を走った伊藤の勝負強さにかけた。

 チーム内の仲は良いが、練習では各自に黙々と取り組むことが多かった。集中して取り組んでいる証しでもあったが、真田は「最近は盛り上げるように声を掛けあうようにしました。明るくなってまとまりがでてきた」と話す。駅伝に不可欠な互いの絆を深めることで、チーム力を高めていく。

 全国高校駅伝(12月23日、京都)に向け大きな弾みになる連覇。真田は「優勝はプラスになるけれど、これで満足はせずに自信にして、入賞(8位以内)を目指したい」。昨年12位に終わった大舞台での躍進を誓った。(西村 國継)

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