吉田沙保里、タクシー運転手を“逆ナン”婚活は現役続行!?…歴代担当記者が語る吉田の素顔

スポーツ報知
引退を表明した吉田沙保里

 引退を表明したレスリング女子で五輪3連覇の吉田沙保里の快挙の数々を間近で見てきた本紙の歴代担当記者が、現役時代を振り返った。また、吉田は20年東京五輪に日本代表のヘッドコーチ格として臨む可能性が8日、浮上した。

 吉田は国民の期待を一身に受けるアスリートでもある一方で、女性としての幸せを模索していたと聞く。元なでしこジャパンの澤穂希さんら親友が次々に結婚し出産。昨年10月に36歳になり、その思いは強くなった。去就に揺れていた頃、母の幸代さんが話していた。「あの子は子供が大好きで自分も欲しいなって思っている。でも周りの方々の期待も分かってて、葛藤があるんですよ」。サービス精神旺盛で頼まれたら断り切れない性格だけに、やめるにやめられなかったのだろう。

 五輪の連覇は3で止まったが連勝記録は不滅だ。01年12月の全日本選手権準決勝で山本聖子に敗れてから、16年リオ五輪の準決勝まで個人戦で206連勝。12年に五輪、世界選手権で13大会連続世界一を達成し、永久不滅と言われた“霊長類最強”アレクサンドル・カレリン(ロシア)の記録を塗り替え、国民栄誉賞も受賞した。14年3月に他界した父・栄勝さん(享年61)は「一番いい時期にやめればいいんだ」と諭したが現役続行を選び、リオでは重圧のかかる日本選手団主将の大役も務めた。五輪4連覇の伊調馨も「自分で十字架を背負えるすごい人。自分にはマネできない」と平伏したほどだ。

 高校時代に好きだった同級生に6度も告白して失恋した話は有名だ。東京で一人暮らしをしていた頃、肉食ぶりを目の当たりにしたことがある。一緒に乗ったタクシーの運転手が男前と分かるや「お兄さん、連絡先、教えて!」。肝心のお相手について、母は「いい人ができたら記者会見するんじゃない?」と笑った。婚活は“現役続行中”なのかも知れない。(小河原俊哉、12年ロンドン五輪レスリング担当)

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