井上康生監督「後悔」稀勢の里に同じ大胸筋負傷「説明しきれなかった」

スポーツ報知
柔道男子の練習を見つめる井上監督

 柔道男子の井上康生監督(40)が16日、都内で行われた日本代表合宿で、大相撲の横綱・稀勢の里(32)の引退を惜しんだ。2~3年前から交流があり「友人の一人だった」。17年5月の横綱昇進パーティーにも出席し、普段から会って話をするなど親交が深かっただけに「苦しい戦いの連続だったにも関わらず、言い訳一つせずに戦い抜いたのは、本当に素晴らしかった。最後までしっかり横綱として全うした姿は立派だと思う」とねぎらった。

 稀勢の里が長く苦しんできた左大胸筋の損傷。井上監督も現役時代に右大胸筋を断裂した経験があり、相談を受けて何度かアドバイスを送ったこともある。「けがを治すこと、休養すること、手術することも含めた上で説明しきれなかった。その部分の自分自身の後悔、申し訳なさはある」とうつむいた。

 稀勢の里からはこの日朝にメールで「引退します」と連絡を受けた。「僕の中で横綱に対して遠慮したり、気を使ったりして(けがについての)発言が弱かった。強く伝えてあげる言葉がもっとあれば。偉そうかもしれないが、引退を聞かされたときに感じ取った」と素直な思いを伝えたという。

スポーツ

×