高校3冠・長田龍拳、競輪学校合格「最速でS級に特進したい」

スポーツ報知
日本競輪学校に合格した長田(右)と渡辺(カメラ・塩沢 武士)

 日本競輪学校は17日、117期生(男子)、女子9期生(118期)の合格者を発表した。今季、高校選抜、高校総体、国体少年男子のスプリントで全国3冠を達成した長田龍拳(星陵高3年)が合格した。また、競輪のタイトル2つ獲得しているS級1班の渡辺晴智(45)を父に持つ渡辺雅也(星陵高3年)も受かった。今年5月に入学し、早ければ、来年7月にプロデビューする。

 自転車競技で全国を沸かせた男が、プロの道に進む。全国高校3冠の長田が日本競輪学校に合格した。ネットで確認した母親から午後3時ごろLINEで吉報を知らされた。「今日まで不安だったので、うれしい」とホッと一息ついた。

 競輪好きの祖父の影響で中学から始めた自転車競技。高校で才能が開花した。昨年3月の全国選抜のスプリントで優勝すると、夏の総体も追い込みで制覇。昨秋の福井国体では、自分から仕掛けて逃げ切りで3冠を達成した。

 充実した高校3年間だった。「自転車競技にかけてきた。3つもタイトルを取れて得るものがあった」。脚力の成長だけでなく、「精神的にも大きくなったと思う。自信も持って走れるようになった」と胸を張る。昨年8月には日本代表として世界選手権にも出場するまでになった。

 昨年末、静岡競輪場で行われた「KEIRINグランプリ」を生観戦した。その年のトップ9選手で争う競輪界最高峰のレースを目に焼き付けた。「面白かった。将来的には、あそこで走りたいと思った」。ホームストレートのゴール前で一流選手たちのバトルを肌で感じた。

 5月から競輪学校に入学する。「どれだけ強くなれるかが楽しみ。最速でS級に特進したい」。自転車競技には、「余裕があったら考える」としたが、「五輪は出てみたい」と、5年後のパリ五輪には興味を示した。高校チャンピオンが、新たな世界に飛び込む。(塩沢 武士)

 ◆長田 龍拳(おさだ・りゅうけん)2000年12月9日、富士市生まれ、18歳。小1から拳法を習い、小5からは空手道場に通った。星陵中1年から自転車競技を始めた。178センチ、85キロ。家族は両親と姉、祖父母。血液型A。

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