法大主将の坪井慧が青梅マラソン30キロで“暴走”

スポーツ報知
ガッツポーズしながらゴールする坪井慧

◆第53回青梅マラソン ▽30キロの部、10キロの部(17日、東京・青梅市・日本陸連公認コース)

 メイン種目の男子30キロで法大の新主将を務める坪井慧(3年)が1時間33分34秒で日本人2位、総合3位と健闘した。レース前、坪田智夫監督(41)に「1時間38~40分を目安に無理をしないように」という指示を受けていたが、スタート直後から日本人先頭集団に食らいつく“暴走”。最終的に指揮官の設定タイムより約5分も速くゴールした。

 レースはチェボティビン・エゼキエル(26)=サンベルクス=が1時間29分6秒の大会新記録で圧勝。2013年に伊藤正樹(コニカミノルタ)がマークした1時間30分21秒の大会記録を更新。さらには1981年にオープン参加した瀬古利彦(エスビー食品)がつくった1時間29分32秒の参考記録も破った。2位は木津晶夫(カネボウ)で1時間33分30秒だった。

 3位でゴールした坪井を坪田監督は苦笑いで出迎えた。「キャプテンのくせに監督の指示を無視しやがって。体は大丈夫か」

 坪井は恐縮しながら「日本人の先頭集団がスローペースだったので、そのまま行ってしまいました。すみません。体は大丈夫です」と答えた。

 坪井は今年の箱根駅伝(1月2、3日)で初出場ながら6区を58分40秒の好記録で区間4位と好走した。3日の神奈川ハーフマラソンでは青学大勢に競り勝ち、1時間3分40秒で優勝。絶好調で青梅路に乗り込んだ。「箱根駅伝が自信になりました」と坪井は充実の表情で話す。

 坪田監督も坪井の“暴走”に一定の評価を与えた。「強くなるために、これもあり、でしょうか。この後、反動で故障さえしなければいい」と話した。

 ハーフマラソン、さらに30キロと結果を残した坪井は来年の箱根駅伝では山下りの6区だけではなく、往路の主要区間を担う力があることを証明した。「1区あるいは3区でも期待できる」と坪田監督。勢いある坪井主将が率いる法大は19年度の大学駅伝界ではダークホースとなる可能性を秘めている。

スポーツ

×