京大出身の頭脳派ウォーカーが初の世陸切符「ドーハ、東京で2大会連続金メダルを目指したい」

スポーツ報知
男子20キロを制し、ドーハ世界陸上代表に内定した山西利和

◆全日本競歩 能美大会(17日、石川・能美市)

 2019年ドーハ世界陸上代表選考を兼ねて行われた男子20キロで、2018年ジャカルタ・アジア大会銀メダルの山西利和(愛知製鋼)が自己新の1時間17分15秒で優勝し、自身初の世陸代表に内定した。スタート時の気温は4・5度、冷たい雨が降りしきる悪条件でも、持ち味の美しい歩型は最後まで乱れなかった。「ホッとしたのと、うれしさと。ようやく世界と戦うスタートライン。やっとここまできた、ここからだなという気持ち」と、かみ締めた。

 先頭集団で手堅くレースを進め、19キロ手前で一気に仕掛けた。ジャカルタ・アジア大会では、ラスト500メートルで中国選手に振り切られて2位。同じ失敗は繰り返せなかった。今大会に向け、1000メートルを3分30~40秒、2000メートルを7分25~30秒のハイペースで歩くスパート練習を積んできた成果が出た。愛知製鋼の内田隆幸顧問も「力はある子。予定通りのレースだった。歩型は(世界記録保持者の)鈴木、(リオ五輪銅の)荒井に遜色ない。鈴木の世界記録(1時間16分36秒)も目指していってほしい」と背中を押した。

 日本陸連の今村文男・五輪強化コーチは「持ち味を十二分に発揮した。(ラストのペースの)切り替えもフィニッシュまで安定感があり、ドーハにも期待できる」と語った。ドーハ世陸で表彰台に立った日本勢最上位は、20年東京五輪代表の内定も得られる。山西は「次の世界選手権が第一歩。心機一転してやりたい。ドーハ、東京で2大会連続金メダルを目指したい」と力強く宣言した。

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