藤枝順心・米川明穂、女子無差別級「悔しい」3位 団体戦へ「切り替えます」

スポーツ報知
女子無差別級準決勝で前に出て攻める順心・米川(右)

◆柔道 全国高校選手権大会第1日(20日・日本武道館)

 男女計10階級で個人戦が行われた。女子無差別級で前回準優勝の米川明穂(藤枝順心2年)が無念の3位。延長戦に持ち込んだ準決勝で昨夏の全国高校総体70キロ級覇者・桑形萌花(兵庫・夙川学院1年)に払い腰で一本負けした。前回57キロ級3位の袴田佳名瑚(藤枝順心2年)は3回戦で敗れた。21日は男女の団体戦が行われる。

 巻き込むように背中から畳にたたきつけられ、しばらく立ち上がれなかった。米川は天井を見上げ「この大会に向けて、いろんな方にサポートしてもらってきたのに。申し訳ない。悔しいという思いでした」と話した。

 2度目の選手権にかけていた。初出場の昨年は2位。夏の全国高校総体でも銀メダルをつかんだ。うれしさもあったが、「パワー不足」など課題も多かった。それを補うため、静岡学園に出掛けて男子選手相手に乱取りするなど、努力を重ねてきた。

 身長166センチと、無差別級では上背がない分、担ぎ技も練習してきた。この日の初戦では一本背負いも決めてみせた。「この大会でタイトルを取りたい」という思いは強かった。続く3、4回戦も大柄な相手を危なげなく攻め続け、「指導」を取って勝ち進んだ。

 それでも、届かなかった。準決勝の相手・桑形は1学年下だが、黒潮旗大会など過去の対戦で「勝ったことがなかった」という。162センチと自分より小柄な相手に懐に潜り込まれ、最後まで自分のペースに持ち込めなかった。「力不足だった。なにかが欠けていた」と悔しそうに声を振り絞った。

 しかし落ち込んでいる暇はない。21日は団体戦が控えている。昨夏の全国総体はオール2年生メンバーで臨み、県勢23年ぶりとなる銅メダルに輝いている。もちろん目標は優勝だ。勝ち進めば、夙川学院とは準決勝でぶつかる。「引きずっていても仕方がない。切り替えます」。気持ちをリセットして、今まで蓄えてきた力を武道館で出し切る。(里見 祐司)

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