フェンシング男子エペ団体、日本がW杯初優勝 東京五輪「金」見えた

スポーツ報知

 フェンシング男子エペのW杯は24日、ブエノスアイレスで29チームが参加した団体が行われ、見延和靖(31)=ネクサス=、加納虹輝(21)=早大=、山田優(24)=自衛隊=、宇山賢(27)=三菱電機=で臨んだ日本が優勝した。日本協会によると、エペ団体のW杯制覇は男女通じて初。1回戦でアルゼンチン、2回戦でフランスを撃破した日本は続いてイタリア、ベネズエラに勝利。決勝は加納、見延、宇山が出てスイスを倒した。

 日の丸剣士が快挙を成し遂げた。チーム最年長31歳の見延は、協会を通じ「悲願であった金メダルを獲得することができ、目標はより明確なものになった」とコメント。1年4か月後に迫った20年東京五輪制覇を視界に捉えた。

 エペは決闘が競技化された種目で「突き」のみを用いる。全身が攻撃有効面となり、サーブル、フルーレを含めた3種目の中で最も広い。唯一、攻撃権がなく、先に突いた選手の得点となる。日本は太田雄貴氏(33)=現日本協会会長=が08年北京五輪個人銀メダル、12年ロンドン五輪でも団体初の銀メダルを獲得したが、いずれもフルーレ。本場欧州で最も盛んなエペは後れを取り、東京五輪を前に重点強化に乗り出していた。

 16年リオ五輪6位の見延は、個人でW杯を3度、格上のグランプリ大会で1度優勝。「あとはチームを信じて突き進むのみ」。21歳の加納も2月にW杯を制し、着実に進歩を遂げている。

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