【箱根への道】全日本大学駅伝の中継地点大幅変更 「秋の伊勢路」新時代へ

2018年3月14日15時0分  スポーツ報知
  • 全日本大学駅伝コース図と区間賞

 学生3大駅伝の第2戦、全日本大学駅伝が今年、大きく変わる。11月4日に開催される第50回記念大会は、106・8キロの総距離と8区間は変わらないが、各区間の距離が大幅に変更。1~6区は9・5キロ~12・8キロと短く、終盤の7区(17・6キロ)は長くなる。全く別の大会となる秋の伊勢路に、各校はどう挑むのか。

 昨年大会は最終8区まで上位2校がデッドヒート。17秒差でタスキを受けた神奈川大のエース・鈴木健吾(4年)が、東海大を逆転し20年ぶりの優勝に導いた。今年は8区を除き、総距離やコースを変えず区間距離を大きく変更して行われることになる。

 区間変更で起こりそうなのが序盤の混戦だ。14・6キロから5キロ以上短縮された1区をはじめ、1~6区は最長でも12・8キロまでに設定。逆に7区は5・7キロ延長して17・6キロになり「前半区間を短く、後半2区間を長く」が鮮明になった。大会主催者は、その狙いを「序盤の繰り上げスタートの減少」としており、多発していた“白タスキ”が交通規制にも支障をきたしていた。

 昨年大会までは逆転劇の多かった8区や、各校の主力がそろった1、2、4区が重要区間だった。しかし、区間距離変更で勝負所も変わるはず。今年の箱根駅伝2位で、18年度の学生3大駅伝も上位が期待される東洋大の酒井俊幸監督(41)は「優勝を狙うのなら、エースは7区でしょう」と話す。最終8区の前で距離が一気に伸びる7区に、勝負のカギがあるとみる。

 18年度のメンバーは、新たな「全日本」にフィットしそうだ。箱根2区3位の相沢晃(2年)は「1~6区は僕や西山和弥(1年)でいい流れをつくって7、8区は山本修二さん(3年)と吉川洋次(1年)が確実に走ってくれる」と分析。仮に前半置いていかれても立て直し、最終8区で再び勝負に持ち込む―。「エースは7区」は説得力を持つ。

 一方で区間距離変更を冷静に見るのが、前回王者の神奈川大・大後栄治監督(53)だ。「前半区間の距離が短くなった分、実力のある選手は最初から積極的に走るので結局、下位校とは大きな差がつく」と予測。昨年大会は準エースの山藤篤司(3年)を1区に投入し、4位スタートで流れに乗った経験から「短くなったとしても1区は重要区間。今年も主力に託すことになるでしょう」と、駅伝のセオリーである“先手必勝”に変わりはないと言う。

 昨年大会2位・東海大の戦略も先行逃げ切りとなりそうだ。「6区まで短い区間が続くが、積み重ねで差がつく」と両角速(もろずみ・はやし)監督(51)。昨年の出雲駅伝(6区間45・1キロ)を制したスピード軍団が、強みを生かすのは間違いない。主力の阪口竜平(2年)は「出雲駅伝+2区間」として「出雲の6人と長い距離に強い2人」と早くも優勝をイメージした。

 6区まで大混戦となり7、8区のダブルエースが勝負を決めるか。6区までに大差がつき、7、8区は無風となるか。箱根の行方を占う、新たな伊勢路の戦いから目が離せない。(太田 涼)

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