貴乃花親方理事解任 臨時理事会全会一致で初厳罰2階級降格も2月理事選立候補OK 

2017年12月29日5時0分  スポーツ報知
  • 臨時理事会に臨む貴乃花親方(左は尾車親方、右は春日野親方=カメラ・相川 和寛)

 日本相撲協会は28日、両国国技館で臨時理事会を開き、元横綱・日馬富士関(33)の暴行問題で、巡業部長として秋巡業中に起きた問題の報告を怠ったことなどを理由に貴乃花親方(45)=元横綱=の理事解任を全会一致で決議した。同親方は理事会で理事辞任を勧められたが固辞したことも明らかになり、相撲協会初の理事解任が事実上決まった。来年1月4日の臨時評議員会で承認されて正式に処分が決まる。役員待遇委員に2階級降格する重い処分だが、同2月の理事候補選挙には立候補できる。

 ついに貴乃花親方の処分が決まった。理事会後に会見した八角理事長(元横綱・北勝海)は「貴乃花理事の行為は著しく忠実義務に反すると言わざるを得ない。理事の解任を評議員会で審議していただく」と語った。貴乃花親方は当事者のため採決に加わらなかったが、議決権を持つ出席者が全会一致で解任提案を決めた。

 会見では危機管理委員会の高野利雄委員長(元名古屋高検検事長)が、5ページにわたる報告書とともに説明した。貴乃花親方は巡業部長を務める巡業中に事件が起きたが報告を怠り、また正当な理由なく同委員会の貴ノ岩への聴取を拒否し続けた。協会員の義務を果たさず、理事として誠実に職務を果たしていない点を問題視。高野委員長は「被害者側の立場にあることを勘案しても責任も重い」と断じた。

 関係者によると協会事業への参加を禁じる業務停止や減給など複数の案も検討された。決議に入る前、外部理事が貴乃花親方に「辞任する意思はありますか」と尋ねると、同親方は「ありません」と答えた。決議の際に退出を求められたが拒否。この後、相撲協会初の理事解任が決議された。加害者側の元日馬富士関の師匠・伊勢ケ浜親方は20日の理事会で理事の辞任を承認され、2階級降格で役員待遇委員となった。

 解任は相撲協会の懲罰規定で3番目に重い「降格」に相当するもの。20日の理事会直前に貴ノ岩の聴取を突然認めるなど貴乃花親方が態度を軟化させたのは「このままだと理事になれないかもしれない」という焦りからだとする関係者もいる。同親方にとっては結果的に初場所(来年1月14日初日・両国国技館)の終了後、2月の理事選には立候補が可能。限定的な処分となり、最悪の事態は回避できた格好だ。

 ただ理事会前日は不穏な空気が流れた。複数の親方や協会関係者は、貴乃花親方が降格など厳しい処分を受けた場合に「間違いなく訴訟を起こすだろう」と話し、訴訟の相手には協会も含まれると予想した。理事会直後、貴乃花親方に近い関係者は「ここからが始まりだ」と指摘した。

 当事者の貴乃花親方は無言で国技館を後にしたが、八角理事長は「(貴乃花親方の弁解は)特にありません」と明かした。この日、鳥取地検が元日馬富士関を略式起訴し、貴乃花親方の処分の検討が最終段階に入ったことで、11月半ばに発覚した今回の事件の捜査・調査は終わりが見えてきた。

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