大砂嵐、追突事故 無免許の疑いも…本人は否定、夫人運転と主張

2018年1月22日5時0分  スポーツ報知
  • 相撲協会の事情聴取を終え、報道陣に囲まれる大砂嵐(左端)

 大相撲の十両・大砂嵐(25)=大嶽=が1月3日に長野県内で追突事故を起こしていたことが21日、捜査関係者への取材で分かった。無免許運転だった疑いがあり、長野県警が道交法違反の疑いで捜査しているが、大砂嵐は運転していたことを否定。日本相撲協会は内規で現役力士の運転を禁じている。大砂嵐は相撲協会と師匠の大嶽親方(元十両・大竜)に報告を怠っており、初場所9日目の22日から休場する。

 不祥事が続く角界に再び激震が走った。初場所8日目の取組を終えた大砂嵐は、師匠の大嶽親方と共に相撲協会に呼び出されて両国国技館へ戻った。事情聴取を終えた大嶽親方は「相撲関係者、ファンにご心配をかけてしまったことへのおわびしかありません」と謝罪した。

 捜査関係者によると大砂嵐は無免許運転だった疑いがあり、長野県警が道交法違反の疑いで捜査しているという。取組後のNHKニュースは、大砂嵐が無免許運転だったと断定。警察に出向いた際には「夫人が運転していた」と話していたが、現場付近の防犯カメラの映像などで大砂嵐が運転していたことが確認された、と報じられた。

 力士の運転は協会の内規で禁じられている。1985年夏場所前に幕内・水戸泉(当時、現錦戸親方)、幕内・蔵間(当時)が立て続けに交通事故を起こしたことが契機となり、師匠会で現役力士の運転を禁じる申し合わせを行った。以後は運転が全面的に禁止されたが、その後も数件の自動車事故が起こっていた。

 大砂嵐はこの日深夜に代理人の長谷一雄弁護士と会見したが、報道陣からの質問には一切答えず。長谷弁護士は「道路交通法違反で無免許運転の取り調べを受けているのは事実。複雑かつ警察の捜査進行中なので説明は控える」とした。運転していたのは夫人だと主張し「夫人が妊娠中で事故を起こしたときに、かばうために(大砂嵐が)運転席に移った」という。

 大嶽部屋の稽古始めは4日からで、大嶽親方は長野行きを知らなかった。報告義務を怠ったことに、大嶽親方は「本人はたいしたことでないと思った」とした。「相撲を取れる状態ではない」と9日目からの休場を決断。八角理事長(元横綱・北勝海)も了承した。

 相撲界は昨年10月に元横綱・日馬富士関が十両・貴ノ岩(貴乃花)に暴行を働き、責任を取って11月に引退。今月4日には罰金50万円の略式命令を下されていた。5日には立行司の式守伊之助が10代の若手行司にセクハラ行為を行い、3場所出場停止処分の後に退職するなど不祥事が相次いでいた。信頼回復に努めている途中の初場所開催中に、無自覚な行動が水を差してしまった。

 ◆自動車事故を起こした力士

 ▽幕内・水戸泉(現錦戸親方) 85年5月3日に停車中の車2台に衝突。

 ▽幕内・蔵間 85年6月23日に信号待ちをしていた車2台に衝突。

 ▽幕内・安芸乃島(現高田川親方) 99年1月にオートバイと衝突し、協会から厳重注意。

 ▽幕内・闘牙(現千田川親方) 00年12月、横断歩道を渡っている女性をはねる死亡事故を起こし、2か月間の自宅謹慎。翌年の初場所は出場辞退となり3か月間20%減給。師匠の高砂親方(元小結・富士錦)も役員待遇から平年寄に2階級降格処分となった。

 ▽幕内・旭天鵬(現友綱親方) 07年4月28日に追突事故を起こし、翌夏場所の出場停止と3か月30%の減給、5月中の謹慎処分に。15日間の出場停止は史上初。師匠の大島親方(元大関・旭国)も3か月30%の減給処分となった。

 ◆力士と運転 力士が自動車を運転することは相撲協会から禁止されている。1985年夏場所前に幕内・水戸泉(現錦戸親方)が交通事故を起こしたことが契機となり、師匠会で現役力士の運転を禁じる申し合わせを行った。07年6月の力士会では運転解禁の要望を出したが、北の湖理事長(当時、元横綱)が「万が一、事故を起こしてはいけないので」と運転を認めない方針を継続した。引退後に親方となれば運転は可能。ただし、運転免許の所持は許可されており、就職に不利になるとして引退間際の力士が自動車学校に通うことはある。

 ◆大砂嵐 金太郎(おおすなあらし・きんたろう)本名・アブデルラフマン・シャーラン。1992年2月10日、エジプト・ダカハレヤ県出身。25歳。2011年9月に来日し、大嶽部屋に入門。13年名古屋場所で十両、同年九州場所で幕内に昇進。14年名古屋場所では史上初めて初金星から2日連続金星の快挙を達成。しこ名は師匠の大竜に本名の砂(シャー)、嵐(ラン)から取った。得意は突き、押し。189センチ、160キロ。

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