栃ノ心、新大関場所が暗転…「右母趾MP関節側副靱帯損傷」で休場

スポーツ報知

◆大相撲名古屋場所7日目(14日・ドルフィンズアリーナ)

 右足親指を痛めた栃ノ心は2000年の武双山(現藤島親方)以来の新大関休場となった。1999年春場所以来19年ぶりに3横綱1大関の離脱する緊急事態となった。

 負の連鎖が止まらない。今度は新大関・栃ノ心までもが途中休場する異常事態となった。初日からの連勝が「5」でストップした6日目の玉鷲戦で右足親指を負傷。この日、愛知・春日井市内で行われた朝稽古に白まわし姿で現れたが、右足裏まで腫れ上がった患部をテーピングで固定して軽く四股を踏んだだけ。師匠・春日野親方(元関脇・栃乃和歌)と話し合い、治療に専念する決断に至った。

 日本相撲協会に「右母趾(ぼし)MP関節側副靱帯(じんたい)損傷で約1か月間の休業、加療を要する見込み」との診断書を提出。昨年初場所以来、7度目の休場に栃ノ心は「(足が痛くて)踏めない。力が入らない。悔しい…」と、つぶやいた。春日野親方も「名古屋のファンに申し訳ない。本人は『痛いけど出ます』と言っていたが、勝つ負けるよりも相撲を取れる状態ではない」と弟子を思いやった。

 今場所の十両以上の休場者は5人目。若乃花、貴乃花、曙の3横綱不在となった99年春場所も、当時の新大関・千代大海が休場しており、皮肉にも19年前と状況が重なってしまった。

 近日中に治療で帰京する予定。栃ノ心は「何日かで腫れと痛みが引けば」と再出場に含みを持たせたが、白鵬以来12年ぶりの昇進即Vは事実上、消えた。新大関には険しい“初陣”となった。

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