三役で苦戦の松鳳山、“感謝の心”で白星

スポーツ報知
上手出し投げで千代の国(右)を破った松鳳山

◆大相撲名古屋場所11日目 ○松鳳山(上手出し投げ)千代の国●(18日・ドルフィンズアリーナ)

 小結・松鳳山(34)=二所ノ関=が“感謝の心”で白星を挙げた。前頭2枚目・千代の国(九重)を上手出し投げで下して3勝目。支度部屋では「向こうは動きもいい。立ち合いから先手、先手で攻めていたし相手の引き技も見えていた」と完勝を実感した。

 既に8敗している中での意地の1勝。それでも、「残り頑張って来場所につなげるって、来場所と今場所は別ものですね。先場所も終盤いい相撲でとったけど、今場所にはつながってないし」と千秋楽に勝ち越して殊勲賞を受賞。26場所ぶりの三役に戻ったが、苦しい土俵が続いたことを持ち前の「ニヒル」な表現で説明した。

 それでも周囲の恩は感じている。この日から前頭筆頭・琴奨菊(佐渡ケ嶽)が休場。北九州空港に本拠地を置く「スターフライヤー」の懸賞が同じ福岡出身力士として、松鳳山に掛け替えられた。しかも2本。「親にも嫁にも『スターフライヤーさんに乗れ』と言ってるんです。知ってます? 全席に液晶画面がついているんです」と冗舌に説明した。そんな恩義を実感してか、「僕は感謝の心でしか人を見れません」と言い残して会場を後にした。

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