貴ノ岩、決定戦制し十両V 貴乃花親方「力強さが戻っていない」

スポーツ報知
優勝決定戦の末、十両優勝した貴ノ岩

◆大相撲名古屋場所千秋楽 ○旭秀鵬(寄り切り)貴ノ岩●(22日・ドルフィンズアリーナ)

 千秋楽に敗れた貴ノ岩は、2敗で並んだ隆の勝との決定戦を引き落としで制して、2013年初場所以来2度目の十両優勝。「勝っても負けても思い切って肩の力を抜いてやろうと考えた。うれしいですね」。結果を出して、場所中は淡泊だった言葉に熱がこもった。

 昨年10月の秋巡業中に、鳥取市内で元横綱・日馬富士関から暴行被害を受け、昨年九州場所から2場所連続全休。復帰した今年の春場所から暴行とそれに絡む師匠の貴乃花親方(元横綱)の対応で、好奇の目にさらされていた。それに関し、「余計なことを考えないで相撲を取ることに集中しました」と強めた語気の中に、苦悩をにじませた。

 秋場所では5場所ぶり幕内復帰が確実。だが、貴乃花親方は、「以前の力強さが戻っていない。70%くらいは来ていますが」と、道半ばを強調。一連の“貴の乱”終結後では初めて師弟一緒に参加する夏巡業で、強さを取り戻す。

 ◆貴ノ岩 義司(たかのいわ・よしもり)本名アディヤ・バーサンドルジ。西十両3枚目。1990年2月26日、モンゴル・ウランバートル出身、28歳。初土俵は2009年九州。貴乃花部屋。182センチ、150キロ。得意は右四つ、寄り、投げ。

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