8場所連続休場の稀勢の里は「見守る」姿勢…横審が確認

スポーツ報知
定例会合に臨む横審・北村委員長(中、左は岡本委員、右は宮田委員)

 大相撲の横綱審議委員会(横審)の定例会合が23日、東京・両国国技館で行われ、名古屋場所で年6場所制以降の横綱では単独ワーストの8場所連続休場となった稀勢の里(32)=田子ノ浦=に関して、内規にある決議を行わず、「見守る」姿勢を確認した。

 会合後に会見した北村正任委員長は、激励など決議をしたらどうかと自ら提案したという。その上で、「横綱本人がどういうふうに判断したかが大事。外から条件をつけて『こうなら引退』とすべきではない」と具体的なアクションを起こすまでには至らなかった。

 横審には成績不振の横綱には「激励」「注意」「引退勧告」の順に決議を行う内規がある。今回、それを見送ったのは稀勢の里自身が秋場所(9月9日初日・両国国技館)に出場する意向を示している前提があるから。横綱自ら「次に出るときは進退をかける」と公言しており、横審があえて決議を発動する必要性がないと判断したという。

 一方で、岡本昭委員は「どこまで休んでいいか。9場所、10場所でもいいか。注意するというのも、受けなかったらどうするか。それならしないほうがいいか」と決議に強制力が伴わないことを問題視。その上で、「稀勢の里は気迫が感じられない」と厳しい感想を報道陣に語った。

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