元日馬富士関の力士人生をまとめた画文集が25日に刊行 日本だけでなく世界に向けて販売へ

スポーツ報知
9月25日に発売される元日馬富士関の画文集

 昨年九州場所後に引退したモンゴル出身の元横綱・日馬富士関(34)の力士人生をまとめた画文集「第70代横綱日馬富士 相撲道」(3500円=税別)が9月25日に藤原書店から刊行される。

 この画文集は画家の橋本委久子氏が、しこ名が安馬だった22歳から年間100枚のペースで描いてきた画(え)を日馬富士関自らが選び、描かれた当時を思い出して言葉を添える形で構成されている。「写真だと過去の記録になる。画はそうはならない」と橋本氏。120点の画は時系列ではなく「夢」や「仲間たち」などテーマごとにまとめられており、巻末には日馬富士関の特別インタビューも収録されている。

 元日馬富士関は昨年11月に発覚した貴ノ岩への暴力問題の責任をとる形で引退。9月30日の引退断髪披露の日程が決まり、気持ちの整理がついたことで制作を始めたという。監修に協力した草山清和氏は2000年に伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)とともに、モンゴルに渡って入門の橋渡しをして「日馬富士」の名づけ親にもなった。「出会ったときは175センチで75キロ。人の2倍、3倍稽古して横綱になった。一つの道しるべを作っておきたかった。これだけは私の中でけじめとしてやりたかった」と刊行に至った意図を説明した。

 同書は日本語と同時に英語の文章が添えられている。世界中で販売する予定で、草山氏は「横綱が『日本人に限らずスポーツをしている子供たちに読んでほしい』と希望しています。各国の図書館にも置いてもらいたい」と話した。モンゴル語で説明した別冊子も制作する。元日馬富士関は同書の印税は受け取らず「日本で育ててもらったので日本のために使ってほしい」と希望しているという。引退断髪披露では、会場の両国国技館で元日馬富士関のサイン入りの同書も販売する。

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