貴ノ岩、暴行被害乗り越え幕内1年ぶり勝ち越し「うれしいです」

スポーツ報知
栃煌山(右)を外掛けで破る貴ノ岩

◆大相撲秋場所10日目 ○貴ノ岩(外掛け)栃煌山●(18日・両国国技館)

 貴ノ岩は右足を栃煌山の左脚に巻きつけるような外掛けで8勝目を挙げた。

 「とっさですね。体が動いている。うれしいです」。先場所の十両優勝で復帰した幕内で、昨年秋場所以来1年ぶりの勝ち越しを喜んだ。昨年10月26日の秋巡業中。モンゴル人3横綱との鳥取市内での酒席で、兄貴分と慕っていた元日馬富士関に暴行を受け頭部を負傷。昨年九州場所から2場所を全休した。現役横綱による暴力の被害者として日本中から注目され心身が疲弊した。

 貴乃花親方は土俵下で審判として見届けた。「恐怖心も含めて本人が土俵に上がれることに感謝しています」。早期復帰への焦りがあった貴ノ岩を諭し「(焦る気持ちを)抜かせた。(負傷)箇所が箇所だけに」と明かした。次の目標は新三役。貴ノ岩は「前に出る力、体の力。力強くならないといけない」と精進を誓った。

(網野 大一郎)

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