【尾車親方の目】高安、後半戦キーマンに指名

スポーツ報知
豪栄道(左)をかいなひねりで下した高安(カメラ・能登谷 博明)

◆大相撲秋場所10日目 ○高安(かいなひねり)豪栄道●(18日・両国国技館)

 高安が立ち合いの体当たりで豪栄道を圧倒。右前まわしを取られたが、腰を振って切って左を差した。そして切れ味鋭いかいなひねりで勝負を決めた。今場所は欠点である腰高が見え隠れしていた。それをカバーしているのが強烈な立ち合いだ。

 関脇から大関に昇進した時、体が急激に大きくなり、高安に「熊みたいだな」と声をかけたこともある。今場所前の連合稽古は腰痛のため早退したが、影響はないようだ。熊のような体当たりは全勝の両横綱にとっては厄介。高安を後半のキーマンに指名したい。

 2年前の初場所9日目。立ち合いの当たりで白鵬をはじき飛ばしたシーンが忘れられない。11日目はその白鵬と対戦する。まだ優勝のない高安にとって越えなければならない壁。相撲のうまさでは圧倒的に白鵬だが、高安にはそのうまさを吹き飛ばすかもしれない立ち合いの当たりがある。(スポーツ報知評論家)

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