相撲協会へ「健全に若い力士輩出してほしい」…貴乃花親方に聞く

スポーツ報知
03年、最後の土俵入りを披露する横綱・貴乃花

 大相撲の貴乃花親方(46)=元横綱=が25日、都内で会見を開き、日本相撲協会に「引退届」を提出したことを明らかにした。今年3月に内閣府に提出した協会への告発状の内容を事実無根と認めなければ一門に所属できず、親方を辞めなければならないと“通達”されたが、「真実を曲げられない」として引退を決意したという。8人の弟子らの千賀ノ浦部屋への転籍願も提出した上で、30年以上身を置いてきた角界を去る苦渋の決断を下した。    ◆貴親方に聞く

 ―苦渋の決断になった。残す弟子たちへの思いは。

 「自分が育てた弟子が、とにかくかわいい。同じ飯を食べ、同じ屋根の下に暮らすことができなくなるのは無念だ。今後は師匠と弟子ではなくなるけど“お父さん”のような存在として精神的に支えていきたい」

 ―弟子たちには、いつどんな形で引退を伝えたか。また、移籍先選定の経緯は。

 「今朝、初めて全員で向き合って話をした。涙する子がほとんどだった。千賀ノ浦親方は、元々貴乃花部屋に所属していたので、弟子たちから千賀ノ浦部屋に行きたいという希望が出た。親方からも『努力します』という言葉を頂いている」

 ―今後の相撲協会に期待することは。協会を外側から変革する気はないのか。

 「健全に、力強い相撲を取る若い力士を数多く輩出してほしい。(変革は)引退を届け出ているので、かなわぬものだと思う。弟子たちが大きなけがをすることなく、大病を患うことなく、これだけを願っている」

 ―秋田巡業中に倒れたが、体調面に不安はないのか。

 「暑さもあり、まさか自分があんな状況に陥ると思わなかった。体調は至って健康で、元気にやっている」

 ―部屋の経済状況が影響したという話もあるが。

 「全くございません」

 ―父の先代・貴ノ花から部屋を引き継ぎ、このような形で離れることになった。

 「仏壇があるので、毎日手を合わせて『見守ってください』とお願いしてきた。『ここまで、今日までで、終わります』と報告したい」

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