貴乃花親方、新団体設立を否定も部屋拠点に相撲教え続ける…NPO法人設立し全国で教室構想

スポーツ報知
厳しい表情で会見する貴乃花親方

 大相撲の貴乃花親方(46)=元横綱=が25日、都内で会見を開き、日本相撲協会に「引退届」を提出したことを明らかにした。今年3月に内閣府に提出した協会への告発状の内容を事実無根と認めなければ一門に所属できず、親方を辞めなければならないと“通達”されたが、「真実を曲げられない」として引退を決意したという。8人の弟子らの千賀ノ浦部屋への転籍願も提出した上で、30年以上身を置いてきた角界を去る苦渋の決断を下した。

 引退会見で今後について問われた貴乃花親方は、新団体の設立を否定した上で「相撲人生を15歳で始めて、30年あまりですけど、土俵に育てられたので、土俵に携わっていきたい。弟子たちとの住まいである相撲部屋に土俵があるので、できる限り、土俵は存続させたい」と引退後も相撲と関わり続けることを明言した。

 関係者によると、少年たちを対象とした相撲普及のためのNPO法人を設立するプランがあるという。この日の会見でも、「少年たちに相撲を教えて、入門する子を増やしていければと思っている」と四股など相撲の基本動作を指導し、競技人口を増やす構想を披露した。拠点は江東区の部屋になる可能性もある。

 2003年初場所中に現役を引退して15年。現役当時は“平成の大横綱”として優勝22回を記録したが、今は8人の弟子を持つ親方。「師匠になって、15年が過ぎた。今では関取が3人いて、若い衆も非常に元気な姿でいる。そのことに全ての喜びを感じる。弟子を育てるというのは大変さもあるが、成長する喜びは何物にも代えられない」と育成のやりがいを何度も口にした。

 NPO法人を設立すれば、全国各地で相撲教室を開催し、競技人口の裾野を広げ、将来的に“貴乃花教室”出身者を相撲界に送り込むことも可能になる。

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