小倉智昭氏、相撲協会の一門所属義務化に「貴乃花親方はいじめと受け取った」

スポーツ報知
貴乃花親方

 26日放送のフジテレビ系「とくダネ!」(月~金曜・前8時)で大相撲の貴乃花親方(46)=元横綱=が日本相撲協会に「引退届」を提出したことを特集した。

 貴乃花親方は25日の会見で引退届を提出した理由を今年3月に内閣府に提出した協会への告発状の内容を事実無根と認めなければ一門に所属できず、親方を辞めなければならないと“通達”されたが、「真実を曲げられない」として引退を決意したと説明。8人の弟子らの千賀ノ浦部屋への転籍願も提出した上で、30年以上身を置いてきた角界を去る苦渋の決断を下した。

 貴乃花親方は、3月に弟子の貴ノ岩への暴行をめぐる協会の対応を不服として内閣府に告発状を提出。その後、同じく弟子の貴公俊の暴行が発覚し、同28日に取り下げていたが、会見によると、8月7日に八角理事長(元横綱・北勝海)名義で、告発内容は「事実無根」とする弁護士の見解を踏まえた文書が届いた。貴乃花親方は文書で反論。一方、7月の協会理事会では、助成金の使途把握などの理由で、全ての親方は一門に所属することが義務づけられた。秋場所後半に、ある役員の親方から、口頭で「一門に入る条件として、(告発が)事実無根な理由においてなされたものと認めるよう」求められたという。

 貴乃花親方は、自身の告発内容を否定しなければ一門に入れず、一門に入れないと部屋は存続できずに、弟子たちが路頭に迷うと判断。「無念というか、悲しい思いですけど、弟子たちが土俵で活躍するのが何より最優先」と自ら身を引き、弟子を兄弟子の千賀ノ浦親方(元小結・隆三杉)が率いる部屋へ移籍させるように電話で依頼したという。

 一方、同協会側は芝田山広報部長(元横綱・大乃国)が対応し、告白状を事実無根と認めなければ、どの一門にも所属できないことなど、貴乃花親方が主張した協会からの有形無形の“圧力”について「そのような事実は一切ない」と真っ向反論。退職届、弟子らの転籍願も書類不備などの理由で受理しなかったと明らかにした。

 こうした対立を相撲取材歴31年の横野レイコリポーター(56)は「協会は本当に芝田山親方が会見されたように圧力はかけていないと思っていらっしゃるし、かけていないと思うんですが、それを感じるのは貴乃花親方の心であって、親方は3月以降の半年の間で何となく一門に所属しないということと、事実無根と認めなさいというこの2つをセットで来たのがどうしても事実無根だということはこれだけは飲めないという思いで追い込められたと思います」と解説した。

 また小倉智昭キャスター(71)は「貴乃花親方は貴乃花一門を解散して、今さらどこの一門に加入できるんだって考えた時に、この理事会の決定は自分に対するいじめだなと恐らく受け取ったんじゃないですかね」と指摘した。

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