元日馬富士が断髪式 引退後は旅人に? 「いろんな国にいって勉強したい」

スポーツ報知
断髪式で日馬富士に最後のはさみを入れる伊勢ヶ浜親方(右)(カ メラ・能登谷 博明)

 昨年九州場所後に引退した元横綱・日馬富士(34)=伊勢ケ浜=の引退相撲が30日、両国国技館で行われた。白鵬(宮城野)、鶴竜(井筒)、稀勢の里(田子ノ浦)の3横綱を始め、リオデジャネイロ五輪柔道男子73キロ級金メダルの大野将平ら約400人がはさみを入れ、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)が大銀杏を切り落とした。

 断髪式の最中に日馬富士は一切、涙を見せなかった。「始まりがあれば終わりが来る。“力”は若いときに神様から預かり、返すもの。感謝の気持ちで返させてもらった。第二の人生が始まるので泣くわけにはいかない。笑顔でね」と心境を明かした。大銀杏を落として土俵を降りる際には、キスをして再び感謝の気持ちを表した。

 報道陣には都内ホテルのパーティー前に対応。今後について問われると、「旅をして勉強したい。いろんな国に行きたい。ヨーロッパとか、アジア、インド。歴史のある国に行ってみたいね。新しい世界を広げたい」と話した。06年ドイツW杯後に現役を引退したサッカーの中田英寿氏のように“旅人”となるかと思われたが、「旅行をするだけ。旅行したことないから」と世界中を放ろうしての自分探しは否定した。

 昨年10月の秋巡業中に、鳥取市内での宴席で幕内・貴ノ岩を殴打。暴行が同年11月に明らかになり引責する形で引退。貴ノ岩の師匠の貴乃花親方はこの問題を機に協会執行部と対立。理事解任処分から弟子の貴公俊の暴力などで親方衆の階級では一番下の「年寄」に降格となり、9月25日に自ら協会を去る決意を公表した。貴乃花親方に関する質問も出たが、「私は相撲協会を離れているので、相撲協会のことをしゃべる権利ない。18年間、(相撲協会などに)お世話になったことに感謝してます」とだけ語った。

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