池坊保子氏、稀勢の里の休場は「最善の方法。引退しないで次の場所は必ず勝つ」

スポーツ報知
休場を決め、宿舎の前で囲み取材を受ける稀勢の里

 日本相撲協会の評議員の池坊保子氏(76)が15日放送のフジテレビ系「直撃LIVEグッディ!」(月~金曜・後1時45分)で九州場所で初日から4連敗した横綱・稀勢の里(32)=田子ノ浦=が、5日目から途中休場したことに「とても残念ではありますが、最善の方法だと思います。この選択は正しかったと思います」と私見を述べた。

 さらに「2敗の時に休場したら良かったんじゃないかと振り返れば思っておりますけれども、4敗を87年ぶりだなんてっいって不名誉だなんて言われますけど、別にいいんですよ、100年ぶりの不名誉があっても、やはり私は引退しないで、先場所は10勝したんだから、次の場所は必ず勝つと信じて稀勢の里さんがこのままでは終わらせられないと、この一言に尽きるのではないかと思っています」と来場所に期待した。

 その上で今場所の連敗を「稀勢の里さんは超がつくほど、きまじめで努力家なんです。今回も一人横綱なんだから福岡の場所を支えていかなくてはいけない、休んではいけない、そういう思いが強かったと思うんですね。本当は初日のケガをした時点で休む勇気が必要だと思うんですけど、休む決断、休む勇気っていうことも私は必要だったんではないかと思うんですけど、それができない彼はきまじめさがあるんです。ひとつ負けると次も負けるんじゃないかという負の連鎖になってしまったと思う」などと振り返った。

 稀勢の里はこの日朝、50人以上の報道陣が福岡・大野城市内の田子ノ浦部屋宿舎に集まる中、横綱本人が囲み取材に応じた。今回の決断について聞かれると「応援してくださったファンの方々には申し訳ない気持ちでいっぱいですが、休場する事になりました」と淡々と話した。4日目の取組を終えた夜、師匠の田子ノ浦親方(元幕内・隆の鶴)と話し合いの場を持ち、決めたという。

 初日の取組で痛めた右膝の状態がよくならず、無念の休場となった。「場所前まで調子良く迎える事が出来た。2日目は強行したけど、本来の相撲が取れなかった」と語った。これで横綱昇進後11場所で、休場は9度目(途中休場は5度)。今年の秋場所までは、左大胸筋などの負傷の影響で6場所制となった1958年以降ワーストとなる8場所連続休場していた。今の気持ちを問われると「ほんとに悔しい気持ち。最後まで務めきるという責任がありましたけど、応援してくださった方々に申し訳ない」と何度も謝った。

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