白鵬“ライバル”稀勢の里引退を惜しむ「さみしい。一生懸命さが伝わる力士だった」

スポーツ報知
稀勢の里引退について語った白鵬

 横綱・稀勢の里(32)=田子ノ浦=の引退を受け、長年しのぎを削ってきた横綱・白鵬(33)=宮城野=が16日、東京・墨田区の宮城野部屋での朝稽古後、取材に応じ「さみしい。本当にお疲れさまという言葉に尽きる」と引退を惜しんだ。印象については「普段は明るく初々しい好青年だった。そして他の力士に比べて一生懸命さが伝わってくる力士だった」と振り返った。

 白鵬は通算の対戦成績で44勝16敗と大きく上回っているが、優勝を決める取組など節目では大勝負を繰り広げ、自他共に認めるライバルだった。特に横綱・双葉山の持つ前人未到の69連勝超え狙っていた2010年九州場所では2日目に当時・東前頭筆頭だった稀勢の里に寄り切られ、63連勝で止められた苦い思い出もある。思い出の取組は「やっぱり63連勝を止められたこと。でもあの黒星があったから自分はここまで頑張れている」と感謝した。両者の対戦は昨年秋場所13日目が最後となり、寄り切りで白鵬が勝利。これが横綱同士としては最初で最後の対戦となってしまった。

 衰えを指摘されることも増えた白鵬だが、今後も横綱として鶴竜(33)=井筒=と一緒に角界をリードしていく。

 ◇2010年九州場所2日目(11月15日)の白鵬―稀勢の里 白鵬は右で稀勢の里の顔を張ってもろ差しを狙い前に出た。だが、はたかれ体勢を崩す。土俵際で得意手とは逆の左四つ。追い込まれ強引に左ですくった。更に左足で内掛けを繰り出した。だが苦し紛れの技で体勢を崩して敗れた。

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