貴景勝、阿武咲との同学年対決を制し2敗キープ

スポーツ報知
阿武咲を押し出した貴景勝

◆大相撲初場所8日目(20日、両国国技館)

 新関脇の貴景勝(22)=千賀ノ浦=が、西前頭6枚目・阿武咲(22)=阿武松=を押し出しで下して2敗をキープ。中学3年時に全国中学決勝でも戦ったライバルとの幕内4度目の取組を制し、対戦成績も五分に戻した。「たまたまですよ。あれで満足したら終わる」と、支度部屋で表情は変わらず。淡々と、白星を積み重ねた。

 自身初の天覧相撲も経験した。2階席で天皇皇后両陛下が見守る中、「日本人として恥ずかしくない相撲を取ろう」と土俵に臨んだ。立ち合いから互いに突き押しの応酬。阿武咲の左のいなしを踏ん張ったが足が滑ったが気合で押し出した。「多彩な技ができるわけではない。喜んでもらえるように、自分の相撲をとるしかないと思っていた」と気迫を見せた。

 阿武咲とは、互いに小学生の時からその存在を意識し合う仲。関取となった今は、特別に対抗心を燃やすことはないという。それでも「向こうもそういう気持ちで来てるだろうし、それは感じました。けど負けるわけにはいかない」と自然と心に火がついた。両者、低い位置からの突き押しで相手を圧倒する相撲。「相手の一番いい武器に、こっちの武器でどう勝つか」。

 阿武咲と2敗で並び、無敗の横綱・白鵬(33)=宮城野=と1敗の3人を追う。九州場所を制した若手ホープ筆頭の活躍に、ファンの期待も高まる。貴景勝は「見ている人たちに感謝の気持ちを持って、来て良かったと思ってもらえるような相撲を取りたい」と後半戦に向け意気込んだ。

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