照ノ富士が省エネの6連勝
スポーツ報知
◆大相撲春場所10日目(20日、エディオンアリーナ大阪)
大関経験者として初めて幕下以下に陥落した西序二段48枚目・照ノ富士(27)=伊勢ヶ浜=が東82枚目・下村(18)=境川=との全勝対決を制して6連勝を飾った。
下村は昨年の九州場所デビューで所要3場所目の若手で、父は元幕内・常の山。埼玉栄高から角界の門をたたいた。そんなエリートに対して照ノ富士は立ち合い、右から張ってすぐに左を入れ、右上手をガッチリつかんで、最後は腹を突き出すようにして押し出した。
「同じく(5番相撲の大雄翔との一番)胸を出していたのでは膝がもたないと思った。危なくないようにと」と振り返った。下村はまだマゲが結えないザンバラ髪。「ザンバラは関係ない。私だってザンバラの時に勝っていた。ザンバラでもみんなお相撲さん。勝ちに来ている。でも多少は先輩の意地はありましたけどね」と笑った。
相撲内容にはまだ不満が残る。「一回一回、これをやろうと決めている。でも腰が下りてませんね。きょうも稽古場で、ビデオを見ましたけど、腰を下ろしているつもりでも、下りていない。(膝に)痛みがあるからね」という。それでも白星を重ねることによって復活の階段を一歩一歩、踏みしめるように上がっている。
これで序二段の全勝は照ノ富士を含め佐田剛(20)=境川=、同じモンゴル出身で鳥取城北高の後輩、狼雅(20)=二子山=の3人だけとなった。