照ノ富士が7連勝! 決定戦で高校横綱のモンゴルの後輩と激突へ

スポーツ報知
優勝が持ち越しとなり笑みをみせる照ノ富士

◆大相撲春場所13日目(20日、エディオンアリーナ大阪)

 大関経験者で初めて幕下以下に陥落した西序二段48枚目・照ノ富士(27)=伊勢ヶ浜=が、西84枚目・佐田剛(20)=境川=との全勝対決を制して7連勝。千秋楽(24日)で、モンゴル出身で鳥取城北高3年の時に高校横綱に輝いた西15枚目・狼雅(20)=二子山=と対戦することになった。

 豪快だった。左を差して右上手を取り、そのまま佐田剛をなぎ倒した。「今場所は思い切って、体を使った相撲を取っていないから」と振り返った。

 昨年の夏場所で準優勝(12勝3敗)してから4場所連続休場。復帰した昨年の春場所はフル出場(6勝9敗)したものの、その後は5場所連続休場と膝のケガと内臓疾患で苦しんできた。それだけに「優勝は目指していない。とりあえず無事に(7番を)終えた。自分の中では物足りないというのがありますね。決めていたことは、取るなら一生懸命やらないと。結果を出すのは自分なので。不安? どうだろうね。初日は緊張しましたけど、稽古もそんなに取っていなし、相撲勘も戻っていない。でも相撲が取れて良かったと思う」と話した。

 7番相撲を無事に終えて次々に本音が出てきた。「最初はケガ(膝)を乗り越えて昨年の5月で準優勝できたので、ケガは頑張れば乗り越えられると思っていた。でも病気に関してはね。親方(伊勢ヶ浜親方=元横綱・旭富士)に『やればできるんだからもう1回、復活したらいいんじゃないか』という言葉をもらって頑張ろうと思った」。

 さらに「なんだかんだ相撲が好きなんです。すぐに辞めるという結論は出し切れなかった。1年以上は休んでいたけど、気になって相撲を見てました。相撲が好きなんだと思いました」と続けた。

 優勝決定戦の相手は強敵だ。モンゴル出身で鳥取城北高の後輩。在学中には高校横綱に輝き、今年の初場所、序ノ口デビューから負け知らずの14連勝を続けている狼雅。「楽しみか」という質問に「ウン」とうなずき、一瞬だけ厳しい表情を見せた。

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