小平奈緒、体調不良棄権もなお強し…500M27連勝

2018年3月5日6時0分  スポーツ報知
  • 小平の今季の女子500成績

 ◆スピードスケート世界スプリント選手権最終日(4日、中国・長春)

 平昌五輪女子500メートル金、1000メートル銀メダルの小平奈緒(31)=相沢病院=は最終の女子1000メートルを体調不良のため棄権し、日本勢初の2連覇を逃した。2日間で500メートルと1000メートルを2度ずつ滑って総合成績で争う大会。この日は2回目の500メートルで37秒72の1位となり、第1日からの総合首位を維持していた。500メートルの無敗は昨季から27レースに伸びた。同1000メートル金メダルのヨリン・テルモルス(オランダ)が初の総合優勝を果たした。

 苦渋の決断だった。小平は500メートルを37秒72の1位で、3種目を終えて総合首位を守ったが、約1時間半後の最終種目の1000メートルを前に棄権。視界に捉えていた日本勢初の2連覇が消え、結城匡啓コーチ(52)を通じて「連覇に挑むつもりで最大限、体調を整える準備をしてきたが、体が悲鳴を上げてしまったことが悔しい」と無念のコメントを残し、会場を後にした。

 重圧と闘い続けてきた五輪シーズンの終盤。疲労はピークに達していた。2月の平昌五輪では3種目に出場。500メートルで金、1000メートルで銀メダルを獲得しても気を緩めず、現地で残りの大会に向けて調整した。2月26日に帰国後も日本選手団の主将や金メダリストとして公式行事が続いた。日本滞在はわずか42時間ほど。その間も自転車をこぎ、息つく暇もなく移動した中国で体に異変を感じた。

 風邪の症状や微熱もあったが、これまで多少のけがや体調不良では出場を続けた小平は2日間で3レースを滑った。棄権を促した結城コーチは「五輪が終わっても気持ちが切れることなく節制していた。ちょっと残念な部分はもちろんあるけれども、これも勝負だと思う。小平も生身の人間なので、誰も責めることはできない」とねぎらった。

 限界に近い状態でも、500メートルは昨季から続く国内外の連勝を27に伸ばした。2位と0秒14差は今季最少だったが、金メダリストの底力を見せつけた。次戦は17、18日のW杯最終戦(ミンスク)に出場予定。今季最終レースへ、小平は「思った以上に疲れが残っていた。早く体調を回復させ、次に向かってまた励んでいきたい」と切り替えたが、結城コーチは「慎重に考えたい」と回避する可能性を示唆した。まずは過密日程の疲労を取り、体調を戻すことが最優先となる。

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