成田緑夢「完璧」成田きょうだいで初メダルの銅

2018年3月13日5時0分  スポーツ報知
  • 3位決定戦で滑走する成田緑夢(ロイター)

 ◆平昌パラリンピック第4日 ▽スノーボード男子スノーボードクロス(12日)

 今大会から単独競技となったスノーボードクロス男子下肢障害で、成田緑夢(ぐりむ、24)=近畿医療専門学校=が銅メダルを獲得した。日本選手はスノーボードで初のメダル。男子大腿障害で小栗大地(37)=三進化学工業=は準々決勝敗退。16年リオ・パラリンピック陸上走り幅跳び銀メダルの山本篤(35)=新日本住設=は決勝トーナメント1回戦で敗れた。

 成田は表彰台で誇らしげにスノーボードを持ち上げ、拳を突き上げた。「完璧なメダルだった。3位がとれてうれしい」。有力視された金メダルではなかったが、スノーボードでは日本勢初の表彰台。ともに2006年トリノ五輪代表の兄・童夢、姉・今井メロも手にできなかったメダルを勝ち取れた。

 「夢への一歩」。パラ初出場の喜びを全身で味わい、板を操った。予選は全体トップの58秒21で決勝トーナメント(T)に進出。今季W杯年間総合王者の実力を伸び伸びと発揮した。準決勝こそ転倒で敗れたが、メダルを懸けた3位決定戦は14年ソチ大会王者のエバン・ストロング(米国)を圧倒。焦りが出てコースアウトした前回王者を尻目に「レースが終わるまで集中していた」とうなずいた。

 物心つく前からスノーボードに乗れるほどの運動神経に恵まれ、常にスポーツと歩んできた。トランポリンでは12年ロンドン五輪代表の最終選考に残り、12―13年シーズンは冬季種目のフリースタイルスキー・ハーフパイプに転向。14年ソチ五輪出場に挑んだ。13年4月、トランポリン練習中に左膝下がまひする障害を負って五輪への道を断たれ「20年間続けてきたゲームのデータがゼロになった」。

 それでも情熱はたぎった。パラリンピックがあった。己の身1つで世界一を争う本質は五輪と何ら変わらない。「常に挑戦をやめないという目標はクリアできた」と自分を褒めた。

 16日にはタイムレースで争うバンクドスラロームで金メダルのチャンスがある。「前回のメダリストや昨季のシリーズ王者が勢ぞろいした中で勝ち上がれたのは、トップ選手と争えた証拠だと思う」。自信を深めた銅の先に表彰台の頂点が待つ。

 ◆成田 緑夢(なりた・ぐりむ)1994年2月1日、大阪市生まれ。24歳。1歳からスノーボードを始め、4歳だった98年長野五輪でデモンストレーターを務めた。トランポリンでは上宮高(大阪)時代の10年全国高校選手権優勝。13年にフリースタイルスキーのハーフパイプで世界ジュニア選手権優勝。173センチ、65キロ。

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