羽生結弦 新シーズンは「一つ一つ」 平昌五輪後初の実戦へ上々

スポーツ報知
今季初戦の公式練習に参加した羽生結弦

 男子フィギュアスケートの羽生結弦(23)=ANA=が、カナダ・オークビルで行われるオータム・クラシックで五輪後初の実戦を迎える。男子ショートプログラム(SP)前日の20日、会場での公式練習に参加した。35分間の練習でループ、サルコー、トウループの3種類の4回転を成功。フリー「Origin」の曲かけ練習でも冒頭の4回転ループを決めるなど、上々の仕上がりを見せた。

 今季初戦を前に、羽生は「一つ一つ」という言葉を何度も繰り返した。「とにかく一つの試合として集中してやっていきたいなと思っています。一つ一つの出来、一つ一つの質、そういったものをすごく重視しながらやっていきたい」。穏やかに、時おり笑みを浮かべながら取材に応じた。

 公式練習から大勢の観客が会場を埋めた。注目の高さは相変わらずだが、原点回帰をテーマに掲げる新シーズンのスタートは平常心で臨む。「初戦だからといって気負っているものは特に大きくはなくて。とにかくプログラムをこなせればいいいかなと思っています。もちろん勝ちはしたいですけれども、それよりも、まずは試合勘を整えて、プログラムとしてこなせればいいかなという風に思っています」。

 五輪連覇という目標を掲げ、勝ちにこだわり続けた昨季と比べ、シーズンを通した気持ちの持ち方や戦い方も異なってきそうだ。「とりあえずは一つ一つ(試合に)出たいなと思っています。例えば先シーズンであれば、五輪へ向けてという思いがすごく強くあったんですけれども、特になんか、未来に向かって、具体的な目標が定まっているわけじゃないので。しっかり一つ一つの試合でいろんな課題だとか、成長した点だとか、そういったものを見つけつつ。自分が本当に納得して、ベストだなって思えるような演技を目指していきたいなと思っています」。ただひたすら、羽生結弦の滑りを極めていく。

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