宇野昌磨、非公認もフリーで今季世界最高 日本の2年ぶりV導いた
スポーツ報知
◆フィギュアスケート ジャパン・オープン(6日・さいたまスーパーアリーナ)
フリーのみで行われ、平昌五輪銀メダルの宇野昌磨(20)=トヨタ自動車=が、ISU(国際スケート連盟)非公認記録ながら、“今季世界1位”の186・69点をマーク。10年バンクーバー五輪代表の織田信成(31)は176・95点でまさかの“今季世界3位”の高得点だった。大会は日本、北米、欧州の代表男女2人ずつの合計で争われ、日本は621・91点で2年ぶりに優勝した。
フィニッシュを決めた宇野は、冷静な表情で何度もうなずいた。最初の2本の4回転ジャンプは連続して失敗。それでも「最後まで諦めない気持ちと練習の成果が出た」と立て直し、4回転―2回転の連続トウループなど高難度のジャンプを次々と決めた。「例年よりもいい調整ができている」と納得の出来。記録はISU非公認ながら“今季世界1位”に該当する186・69点。平昌五輪覇者の羽生結弦(23)=ANA=の今季フリーは165・91点だ。
昨年は同大会でミスを連発し「自分のせいで優勝できなかった。今回は必ず優勝」と誓った矢先、先に演技した織田が、ノーミスで“今季世界3位”をマーク。「この大量リードをキープしないと」とチームのことを思いながら、一方で選手としてはプレッシャーを与えられた。「織田さんより点数が低いと、違う意味で立場がない。現役としていいのか」
背負った重圧をものともせず、演技で五輪メダリストの貫禄を見せつけた宇野。26日からはGPシリーズのスケートカナダ(ラバル)に挑む。いよいよ本格的にシーズンが始まり「1つでも多く自分が良かったと思える試合をしたい」と気合を入れた。(小林 玲花)