宮原知子、圧巻の演技で連覇!今季世界3位の219・71点

スポーツ報知

◆フィギュアスケート ▽GPシリーズ第1戦・スケートアメリカ最終日(21日・エバレット)

 女子フリーが行われ、平昌五輪4位でショートプログラム(SP)1位の宮原知子(20)=関大=が145・85点をマーク。今季世界3位の合計219・71点で大会連覇を果たした。同6位でSP2位の坂本花織(18)=シスメックス=はフリー142・61点、合計213・90点で2位。シニア2年目の本田真凜(17)=JAL=は右足首を痛めた影響でジャンプミスが目立ち、フリー95・30点、合計158・04点の8位だった。

 昨季からステップアップを遂げた宮原が、圧巻の演技で大会2連覇を成し遂げた。黒と赤の衣装を身にまとい、タンゴ曲「ブエノスアイレスの冬」の音楽に乗せて氷上を舞った。演技序盤に得点源のルッツ―トウループの連続3回転ジャンプを滑らかに降り、後半にも3連続ジャンプを着氷。力強く情熱的な大人の女性を演じきった。219・71点は今季世界3位の高得点。「本番は緊張してしまったけど、技術的な面で手応えを得たのが良かった」と、口元が緩んだ。

 平昌五輪後はジャンプの改善に取り組んできた。ジャンプを得意とする選手をじっくり観察。「私はジャンプの時に顔を先に回してしまうけど、うまい人は顔が残って回っている」と気づいた。練習では動きをマネしながら、「変えるように意識している」。緊張で動きが悪くなった6日のジャパン・オープンの反省も生かし、今回は本番前に上半身を動かすことを取り入れた。浜田美栄コーチは、「体が硬くなると肩が上がって上半身が回らなくなる。今日は自分で修正できた」とほめた。昨季まで課題だったジャンプの回転不足は、今大会10本中ゼロ。「少しずつ変えてきたジャンプが形になってきた」と、手応えを感じている。

 昨年は股関節骨折で出遅れながら、平昌五輪で4位に入った。次戦のNHK杯(11月9~11日・広島)でも表彰台に上がれば、日本女子の18季連続出場がかかるGPファイナル(12月7~10日、カナダ・バンクーバー)切符もほぼ確実だ。「体の不安がないし、去年とは練習量が全く違う。技術面と表現面をもっと上げたい」。女子のエースは貪欲に、さらなる高みを目指す。

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