【吉井小百合の目】小平、美帆五輪翌期もしっかり

スポーツ報知
小平奈緒

 2月の平昌五輪で過去最多13個のメダルを獲得した冬季競技の日本勢が、次の22年北京五輪に向けた新シーズンをスタートさせた。ワンツーフィニッシュを決めたフィギュアスケート男子では金メダルの羽生結弦(23)=ANA=、銀の宇野昌磨(20)=トヨタ自動車=を始め、4年ぶりに現役復帰した高橋大輔(32)=関大KFSC=ら、国内の戦いにも注目が集まる。スピードスケート、スキージャンプも含め、本紙の評論家が18―19年シーズンの展望を語った。

 五輪の次のシーズンは、どうしても少し気が抜ける部分がありますが、今季初戦のジャパンカップを見ても、小平奈緒(32)=相沢病院=と高木美帆(24)=日体大助手=は体の状態やスケーティングがしっかり仕上がっている印象です。2人とも500メートルで37秒台を出してくるというのは大変なことです。

 小平は100メートルの通過がこの数年間安定してきていますし、高木もすごく速くなってきている。今回はその後の1周のラップが小平より少し遅かったですが、元々中距離の選手。しっかり上げてくると考えると、今季は500メートルも見どころかなと思います。ジャパンカップで3位だった曽我こなみ(23)=日本ハウスH&R=は2人とのタイム差は大きかったですが、100メートルの通過から直線のスケーティングは軸がしっかりできていると思います。残す課題のコーナー技術の仕上がりでトップとの差を縮めてこられるでしょう。

 1500メートルや3000メートルでは小野寺優奈(20)=高崎健康福祉大=、小坂凛(16)=山形中央高=といった大学生や高校生が上位に入りました。若い選手の頑張りは社会人選手にとっても刺激になる。全日本距離別選手権では、こういった選手が上位に入ってくることも期待しています。

(06年トリノ、10年バンクーバー五輪女子短距離代表)

 ◆スピードスケート主な日程 26日の全日本距離別選手権(長野市エムウェーブ)で本格的に開幕。11月にはW杯2大会が北海道・帯広市、苫小牧市で行われる。W杯や年末の国内2大会を経て、来年2~3月にかけて行われる世界距離別選手権、世界スプリント選手権、世界選手権の3大会に照準を合わせていく。

スポーツ

×