紀平梨花&宮原知子、浜田美栄コーチ思い入れの地・広島でワンツー

スポーツ報知
記念写真におさまる(左から)女子シングル2位・宮原知子、優勝・紀平梨花  (カメラ・馬場 秀則)

◆フィギュアスケート グランプリ(GP)シリーズ 第4戦 NHK杯第2日(10日、広島県立総合体育館) 

 女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)5位発進の紀平梨花(16)=関大KFSC=が3回転半ジャンプ(トリプルアクセル)を2本成功させ、154・72点、合計224・31点で、首位との6・58点差を逆転し、初優勝した。GPシリーズデビュー戦での優勝は、日本勢初の快挙。両方で今季世界2位の高得点をマークした。次戦のフランス杯(23~25日)で表彰台に立てば、GPファイナル(12月6~9日、カナダ・バンクーバー)出場が見えてくる。SP2位の宮原知子(20)=関大=がフリー143・39点、合計219・47点で2位でGPファイナル進出を決めた。

 紀平と宮原を指導する浜田美栄コーチ(59)は開催地・広島に強いこだわりを持っていた。実家は広島にあり母は11歳の時に被爆、伯母は13歳で亡くなった。会場の広島県立総合体育館から徒歩5分の場所に原爆ドームがある。「ここは焼け野原から立ち直った場所。あなたたちは才能とチャンスに恵まれたから思いっきりやってほしい。好きなことをやり続けられる世の中だから」と2人に話しかけた。

 紀平は「自分のためじゃなくて、見ている人たちの勇気になるような選手になりたいと思った」と感じ取ったという。恩師の思い入れのある地で、教え子2人がワンツーフィニッシュを果たした。

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