山田将矢、W杯デビュー戦“3勝”「日本人が世界に通用しなかった距離の先頭に立ちたい」

2018年11月19日6時10分  スポーツ報知
  • 男子1000メートルBで優勝した山田将矢(カメラ・宮崎 亮太)
  • 表彰式で笑顔を見せる山田将矢(右)と新浜立也(カメラ・宮崎 亮太)

 ◆W杯スケート 帯広大会 最終日(18日、十明治北海道十勝オーバル)

 男女1000メートル、女子3000メートル、男子5000メートル、男女チームスプリントが行われた。男子1000メートルディビジョンBでは、地元・帯広市出身の山田将矢(22)=日大、池田高出=が1分8秒85で優勝。全体でも5位の好記録で“W杯デビュー戦”を締めくくった。94年リレハンメル五輪でショートトラックの補欠だった今井英人さん(44)を親戚に持つ期待の星。ディビジョンA3種目に出場予定の第2戦(23~25日・苫小牧)では、さらに世界トップとの距離を詰めていく。

 初めて挑むW杯を、充実の内容で締めくくった。山田は低い姿勢でカーブを回り、力強く氷を捉えた。ディビジョンBながら、1分8秒85で表彰台の頂点に立つと、「疲れている中で8秒台は良かった。スケートに対し(気持ちが)熱くなっている。もっと上を目指したい」と胸を張った。

 各国の猛者が集結した地元・帯広での大舞台。初日は「異様な雰囲気に飲まれて体が動かなかった」と言うが、17日の500メートルB、1500メートルBでも1位を記録すると、最終日は「自分のことに集中できている」と、不安は消えていた。

 1000メートルAで優勝したクリズニコフ(ロシア)とは1秒差を付けられたが、平昌五輪金メダリストのナウシュ(オランダ)との差は0秒46。Aを含めた全体49人の中でも、5番目の好記録だ。「次(苫小牧)はAで滑れる。楽しみしかない」。世界レベルを肌で感じる日々の中、確かな手応えが表情からあふれ出た。

 10歳でスケートに出会い、冬場はリンクに通い詰めた。大きく背中を押したのが、義理の叔父にあたる今井さんだ。ショートトラックの補欠選手として、94年リレハンメル五輪の日本選手団に名を連ねた。中学3年までは指導を受け「昔から5000メートルとか、長い距離を滑っていた。自分は短距離の選手だが、後半を意識した滑りができる」と、粘り強いスプリントは“五輪戦士”から受け継いだ。

 半年前から指導するオランダ人のヨハン・デビッドヘッドコーチが「W杯で滑ったことがないのに、この結果。相当センセーショナルなデビュー。まだまだ伸びる」と絶賛した短距離界の新星。来週の第2戦は、3種目でAに出場予定だ。

 平昌五輪はテレビで目に焼き付け「あそこで戦いたいと思って、夏から頑張ってきた。(1000メートルは)今まで日本人が世界に通用しなかった距離。自分が先頭に立って戦いたい」。無限大の可能性を秘める22歳。たった3日で、視界は大きく広がった。(宮崎 亮太)

 ◆山田 将矢(やまだ・まさや)1996年7月3日、帯広市生まれ。22歳。小学4年からスケートを始め、帯広緑園中3年で全国中学500メートル、1000メートルの2冠。池田高2年で高校総体500メートルで優勝。日大2年時に全日本学生スプリントで総合優勝。176センチ、71キロ。

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